アサガオの育て方

1.アサガオの基本情報

アサガオについて見ていきましょう!

アサガオの基本情報
■科 目:ヒルガオ科サツマイモ属
■分 類:非耐寒性春まき一年草、つる性一年草
■原 産:熱帯アジア、亜熱帯アメリカ
■学 名:Ipomoea nil
■別 名:カガミグサ、ケンギュウカ、シノノメグサ、ケゴシ
■花言葉:はかない恋、平静、結びつき、愛着の絆
■開花期:7~9月(夏の花)

アサガオの鉢植えや苗が買えるお店

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2.アサガオの特徴

日当たりがよく水はけがよい場所であれば育ちやすく、病害虫も少ないので育てやすい、つる性一年草です。

成長も早く、種をまいてから30~60日ほどで花を咲かせます。

夜明け前に咲いて、お昼にはしぼむので、英名ではモーニング・グローリー(朝の栄光)といわれます。

育て方のポイント
  • 種まきは5月中旬ごろに行う。
  • 種は皮が厚くて硬いので、表面を削って水につける。
  • 種を植えるときは、「へそ」を下に向けておく。
  • 夏は朝夕2回水を与える。
  • 生育期は、チッソ分が少ない薄い液肥を10日に1回ほど施す。

3.アサガオの育て方

育て方

種からの育て方

種まきの概要
適  期:5月中旬(5月10日ごろが最適とされる)
発芽適温:20~25℃
発芽日数:7~10日
種まきの下準備

アサガオの種は皮が厚くて硬く、そのままでは発芽しづらいので下準備が必要です。

  1. 種のへそ(発根部)を見つけます。カーブしている内側の白っぽい部分がへそになります。
  2. へそを「避けて」、外側をカッターやヤスリで削ります。
  3. 中の白い部分が少し見える程度まで削れたらOKです。
  4. 種をひと晩ほど水につけて給水させます。
  5. 水に浮いた種はなるべく使わないようにします。
ポットまきで苗を育てる

ポリポットに種をまいて、育苗して根がまわったら根鉢ごと植え付ける方法です。

ポットの大きさ: 3号(9cm)
用土例:赤玉土(小)5、腐葉土4、もみ殻くん炭1
  1. 育苗用土をポットに入れます。ポットの縁より0.5~1cmほど低くなるように、土の高さを調整します。
  2. 水を与えて、用土を湿らせます。
  3. 種の「へそを下に向けて」、深さ1~2cmほどの穴に1粒づつまいて覆土します。
  4. そっと水を与えます。ポットの底から水が出るくらいが目安です。
  5. 発芽適温が保てる雨の当たらない場所に移動して、土の表面が乾かないように管理します。
  6. 本葉が3~4枚になったら、定植したい場所へ植え付けます。根鉢をくずさないように丁寧に行います。

苗の育て方

苗の植え付け方法
適期:6月
鉢植えの場合
鉢の目安: 5号鉢に1株
用土例: 赤玉土(小)5、腐葉土3、もみ殻くん炭1、川砂1
肥料: 元肥として緩効性化成肥料
  1. 鉢の大きさは、いまの苗が入っているものよりも、ひと回り大きなものを選びます。
  2. 鉢穴より少し大きめの鉢底ネットを、鉢穴の上に置きます。
  3. 鉢底石を、鉢の底が隠れる程度まで入れます。
  4. 鉢の深さの「3分の1」くらいまで土を入れて、苗を鉢の中心に置いてみます。
  5. 土の表面が鉢縁より1~2cmほど低くなるように、残りの土を入れて高さを調整します。
  6. たっぷりと水を与え、2~3日は半日陰に置いて苗を安定させた後、日当たりと風通しの良い場所に移動させます。
地植えの場合
場所: 日当たりがよく風通しのよい場所
株間: 20~30cmほど
  1. 苗を植える2週間くらい前から、土に堆肥や腐葉土を混ぜてよく耕しておきます。元肥として緩効性化成肥料を加えます。
  2. 植え穴をあけて根鉢をくずさないように置きます。
  3. 花壇の土の表面よりも「同程度~やや高く」なるように土で覆って、軽く根元を押さえて安定させます。
  4. 株元にたっぷりと水を与えます。

4.アサガオの手入れ

水やり
水やり
鉢植えの場合

「土の表面が乾いたら、たっぷりと」を目安に、通常は朝のうちに1回与えます。夏は朝夕2回にします。

ただし、梅雨の時期に水をやりすぎると、つぼみがつかなくなるので注意します。

地植えの場合

植え付けのときにたっぷりと水を与えておけば、基本的に水やりの心配はありません。花壇に植えた植物は地中に広く根を張り、水分吸収効率がよくなっているので、自然に雨が降れば十分です。

ただし、土が白っぽくなって完全に乾いているときや、雨だけでは補えないときなどは水やりが必要です。

肥料

植え付け時に元肥として、緩効性化成肥料を施します。

生育期は追肥として、チッソ分が少ない薄い液肥を10日に1回ほど施します。

花がら摘み

開花期間中に、咲き終わった花はひとつずつ丁寧に摘んでいきましょう。

しおれた花をそのまま放っておくと、養分が種を作るために使われるので、開花期が短くなってしまいます。

また、しおれた花は病害虫の原因になるので、落ちた花びらなどもこまめに拾って清潔に保つようにしましょう。

「あんどん仕立て」でつるを誘引する
  1. 支柱を3本立てて針金で輪を作って固定するか、市販のあんどんを購入します。
  2. 本葉8~9枚になったら先端を摘心します。
  3. 摘心すると、わきから伸びたつるに花を多く咲かせるようになります。
  4. アサガオのつるは左へ回っていくので、その流れに沿って支柱に巻きつけます。
種採り

サヤが乾燥して茶色になったら、花がらをつけて切り取ります。種が弾け落ちるまで完熟させる必要はありません。

種を取り出して、風通しのよい場所で陰干して乾燥させたら、封筒などに入れて涼しい場所で保管します。

5.アサガオに発生する病気と害虫

病気と害虫

主な病気

うどんこ病

▼症状

新芽や若葉、茎、花茎に、うどんの粉のような白いかびが発生します。やがて全面に広がり、侵された部分が縮れたり枯れたりします。

菌はその植物特有の病原菌で、ほかの植物にはつきません。

▼発生時期

高温多湿の5~7月、9~11月

▼予防と対策

  • 普段から通気性をよくしておきましょう。
  • チッソ肥料の与えすぎに注意して、カリ肥料を多めに与えます。
  • 発生初期なら比較的簡単に治せる病気なので、薬剤で対処します。

主な害虫

アブラムシ

▼症状

緑色や黒色をした小さな虫が群がって大量に発生します。植物に寄生して汁液を吸うため、生育がそこなわれます。甘い分泌液を出し、これにアリが集まるためアリマキとも呼ばれます。また、ウイルスを媒介して多くの病気を誘発します。

▼発生時期

4~6月、9~10月がピーク

▼予防と対策

  • 日当たりと風通しをよくし、発見したらすぐにピンセットや割り箸などでつまんで捕殺します。
  • 反射光を嫌うので、アルミホイルを敷いておくと寄り付きにくくなります。
  • アブラムシに牛乳を直接吹きかけると窒息死します。
  • 殺虫剤には比較的弱いので、市販の薬剤で簡単に退治できます。
ハダニ

▼症状

肉眼では見えないほどの小さな虫で、葉裏に寄生して汁液を吸います。初期段階では白い斑点が残り、やがて白っぽいカスリ状が広がります。食害が進むと、花や葉の色があせて生育を阻害します。

▼発生時期

3~10月(夏の高温乾燥時に多発)

▼予防と対策

  • 早期発見、早期防除が大切です。
  • 水を嫌うので、潜んでいる葉裏から水を吹きかけて繁殖を抑えます。
  • 高温乾燥を好むので、風通しをよくします。
  • 専用の殺ダニ剤で対処します。

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