1.ヘリオトロープの基本情報
ヘリオトロープについて見ていきましょう!
■分 類:非耐寒性常緑低木
■原 産:エクアドル、ペルー
■学 名:Heliotropium
■別 名:ニオイムラサキ、キダチルリソウ
■花言葉:献身的な愛
■開花期:4~9月
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2.ヘリオトロープの特徴
ヘリオトロープは南米原産で、ムラサキ科の常緑低木です。
紫や白の小さな花が密集して大きな花房をつくります。春~秋にかけて花を咲かせ、バニラに似た特有の甘い香りがあり、香水やポプリに利用されます。
ヘリオトロープという名前は、ギリシャ語で「太陽に向く」という意味を持ちます。
- 春と秋の生育期は、日当たりがよい場所で育てる。
- 夏は、西日を避けて半日陰で育てる。
- 冬は、鉢植えにして、霜の当たらない軒下に移動させるか、室内の日当たりのよい窓辺で育てる。
- 水を好むので、水切れには注意する。
- 水はけ・水もちのよい弱アルカリ性土壌を好む。
3.ヘリオトロープの育て方
苗からの育て方
用土 | 水はけ・水もちのよい土を好むので、赤玉土(小)6、腐葉土3、軽石またはパーライト1の配合土など |
元肥 | 緩効性化成肥料 |
- 鉢の大きさは、いまの苗が入っているものよりも、ひと回り大きなものを選びます。
- 鉢穴より少し大きめの鉢底ネットを、鉢穴の上に置きます。
- 鉢底石を、鉢の底が隠れる程度まで入れます。
- 鉢の深さの「3分の1」くらいまで土を入れて、根鉢をくずさないように苗を置きます。
- 土の表面が鉢縁より1~2cmほど低くなるように、残りの土を入れて高さを調整します。
- たっぷりと水を与え、2~3日は半日陰に置いて苗を安定させた後、日当たりと風通しの良い場所に移動させます。
場所 | 日当たりがよい場所(夏は西日を避ける) |
土壌 | 水はけ・水もちのよい弱アルカリ性土壌 |
元肥 | 緩効性化成肥料 |
- 苗を植える2週間くらい前に、あらかじめ苦土石灰で土壌を中和しておきます。堆肥や腐葉土を混ぜ、緩効性化成肥料を加えます。
- 植え穴をあけて根鉢をくずさないように置きます。
- 花壇の土の表面よりも「同程度~やや高く」なるように土で覆って、軽く根元を押さえて安定させます。
- 株元にたっぷりと水を与えます。
4.ヘリオトロープの手入れ
春・秋 | 【戸外】日当たりのよい場所 |
夏越し | 【戸外】西日を避けられる半日陰 |
冬越し | 【戸外/室内】霜のあたらない軒下や、室内の日当たりのよい窓辺 |
▼水やりのタイミングは?
土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。水を切らさないように、回数をやや多めに与えましょう。
冬は回数を控えめにします。
▼水やりの方法と注意点は?
花・葉・茎に水が直接かからないように、鉢土に静かに注ぐようにします。鉢底から余分な水が流れ出るまで、たっぷりと与えましょう。そうすることで、土中に溜まった老廃物や古い空気が押し出され、新しい空気が流れ込んで根の呼吸を促します。また、鉢皿の水は溜めずにこまめに捨てましょう。
植え付けのときにたっぷりと水を与えておけば、基本的に水やりの心配はありません。花壇に植えた植物は地中に広く根を張り、水分吸収効率がよくなっているので、自然に雨が降れば十分です。
ただし、土が白っぽくなって完全に乾いているときや、雨だけでは補えないときなどは水やりが必要です。花・葉・茎に水が直接かからないように、静かに与えましょう。
春と秋に、液肥を月1~2回ほど与えます。
開花中に咲き終わった花はひとつずつ丁寧に摘んでいきましょう。
しおれた花をそのまま放っておくと、養分が種を作るために使われるので、開花期が短くなってしまいます。
また、しおれた花は病害虫の原因になるので、落ちた花びらなどもこまめに拾って清潔に保つようにしましょう。
花が一段落してから切り戻すと、次々と花が再びつきます。
鉢植えなら2~3年に1回は植えかえましょう。秋の花後または春に、古土を1/3ほど落として、新しい用土でひと回り大きな鉢に植えかえます。
- 若い枝の先端を6~8cmくらい切り取ります。この切り取った部分を「挿し穂」といいます。
- 挿し穂の下半分にある葉を摘み取ります。
- 土に挿す部分をカッターで「斜め」に切って、吸収効率を上げます。
- 切り口を、水の入った容器に30分~1時間ほど浸けておきます。葉は水に浸けないようにします。
- 発根剤を切り口につけます。なければそのまま挿しても大丈夫です。
- 湿らせた挿し木用土に植えます。棒で土に穴をあけて、挿し穂をさして土で固定します。
- 静かにたっぷり水を与えます。
- 直射日光を避け、半日陰で管理します。用土の表面が乾いたら水をやります。
- 少しずつ日に当てる時間を増やし、1ヶ月くらい経ったら手で軽く引っ張ってみます。抜けずに手応えがあれば発根しています。
- 発根したら丁寧に掘り出し、1株ずつポットや鉢に移植して日当たりのよい場所で育てます。
5.ヘリオトロープに発生する病気と害虫
主な病気
特筆すべき病気はありません。
主な害虫
▼症状
緑色や黒色をした小さな虫が群がって大量に発生します。植物に寄生して汁液を吸うため、生育がそこなわれます。甘い分泌液を出し、これにアリが集まるためアリマキとも呼ばれます。また、ウイルスを媒介して多くの病気を誘発します。
▼発生時期
4~6月、9~10月がピーク
▼予防と対策
- 日当たりと風通しをよくし、発見したらすぐにピンセットや割り箸などでつまんで捕殺します。
- 反射光を嫌うので、アルミホイルを敷いておくと寄り付きにくくなります。
- アブラムシに牛乳を直接吹きかけると窒息死します。
- 殺虫剤には比較的弱いので、市販の薬剤で簡単に退治できます。
▼症状
肉眼では見えないほどの小さな虫で、葉裏に寄生して汁液を吸います。初期段階では白い斑点が残り、やがて白っぽいカスリ状が広がります。食害が進むと、花や葉の色があせて生育を阻害します。
▼発生時期
3~10月(夏の高温乾燥時に多発)
▼予防と対策
- 早期発見、早期防除が大切です。
- 水を嫌うので、潜んでいる葉裏から水を吹きかけて繁殖を抑えます。
- 高温乾燥を好むので、風通しをよくします。
- 専用の殺ダニ剤で対処します。
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