クレマチスの育て方

クレマチス

1.クレマチスの基本情報

クレマチスについて見ていきましょう!

クレマチスの基本情報
■科 目:キンポウゲ科
■分 類:落葉・常緑つる性木本
■学 名:Clematis
■別 名:テッセン、カザグルマ
■花言葉:精神の美、旅人の喜び、策略
■開花期:春(4~6月、9~10月)

クレマチスの鉢植えや苗が買えるお店

クレマチスを買いたい場合は、販売店をのぞいてみましょう!

2.クレマチスの特徴

特徴

クレマチスは、キンポウゲ科のつる性植物で、北半球を中心に約300種類の原種が知られています。
園芸品種は、日本原産のカザグルマ、中国から渡来したテッセン、ヨーロッパで改良されたものなど数多くあり、15~17系統に分類されています。

咲き方は、年に1回開花する一季咲きと、年に2回開花する四季咲きに大別されます。
また、性質によって、前年の枝に花を咲かせる「旧枝咲き」、春に伸びた新しい枝に花を咲かせる「新枝咲き」、前年枝にも今年の枝にも花が咲く「新旧両咲き」の3種類のタイプに分類され、剪定の方法も異なります。

花びらのように見えるのは、色のついた萼(がく)と呼ばれる部分で、葉が変化したものです。
花色は、赤、ピンク、白、青、紫、黄などがあります。

多くの品種はつる性で、壁面を飾る花として利用されていますが、鉢植えでも楽しむことができます。

育て方のポイント

日当たりと水はけが良く、風通しが良い場所で育てます。

3.クレマチスの育て方

育て方

クレマチスは種類が豊富で、花の咲く時期や育て方も異なるので、購入する前によく確認するようにします。
クレマチスは日光を好むので、一日に最低でも4時間は日が当たる場所で育てます。
生育適温は20~25℃で、夏の高温には弱いので、西日の当たらない半日陰で風通しのよい場所が適しています。

市販の苗は、2~5月と9~11月頃に園芸店やホームセンターなどで出回ります。
1年生の苗は開花までには2~3年かかりますので、2年生以上の苗がおすすめです。
苗は、根元から2節くらいまで深植えにすることが大切です。
深く植えることによって、根の再生力を強くすることができます。

庭植え場合は、日当たりがよく、風通しのよい場所を選びます。
植え付け場所は、少なくとも1日4時間以上日が当たる場所が適しています。
用土は、深さ、直径ともに40㎝の植え穴を掘り、クレマチス専用培養土を半分程度入れます。
用土を自分で作る場合は、硬質赤玉土小粒4、硬質鹿沼土3、完熟腐葉土3などの割合で配合した土でもかまいません。
苗は、根元から2節までが埋まるように深植えにします。
植え付け後は、たっぷりと水やりをします。

鉢植えの場合は、5号鉢(直径15cm)以上の深鉢が適しています。
用土は、元肥入りのクレマチス専用培養土を使用すると簡単です。
自分で用土を作る場合は、硬質赤玉土4、硬質鹿沼土3、完熟腐葉土3などの割合で配合し、緩効性化成肥料を施します。
苗は、根元から2節までが埋まるように深植えにします。
植え付けたら、鉢底から水が流れるまでたっぷりと水やりをします。
鉢はよく日の当たる場所に置いて管理します。

4.クレマチスの手入れ

水やり

水やり

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、花に水がかからないように株元にたっぷりと水やりをします。
真夏は乾きやすいので、乾燥しないように注意します。
庭植えの場合は、根付いたあとは、基本的に水やりは不要です。

追肥

鉢植えは、元肥に緩効性化成肥料を施します。
生育中は、月に2回ほど薄い液体肥料を与え、10月と3月に固形肥料を株元に施します。
ただし、真夏は追肥を施す必要がありません。

花がら摘み

花後は、花がらを花茎のつけ根からハサミで切り取ります。
放任しておくと、タネができて株が弱るので、早めに切り取ります。
枯れた枝や葉もこまめに取り除いて、病気の発生を予防します。

増やし方

挿し木で簡単に増やすことができます。
5〜6月に花が終わった直後に、少し硬くなった新しい枝を2~3節のところで切り、鹿沼土などに挿します。

植え替え

鉢植えの場合は、根詰まりを防ぐために、1〜2年ごとに1回、一回り大きな鉢に植え替えをします。

誘引・剪定

多くの種類はつるが伸びるので、支柱やトレリスを用意して、つるを誘引して麻ひもなどで固定します。

クレマチスは品種によって、剪定方法も異なります。
旧枝咲きタイプは、前年の枝に花を咲かせるため、古いつるを残すようにして花首の1節下で切り戻します。
新枝咲きタイプは、春に伸びた新しい枝に花を咲かせるため、新梢を1~2節残して切り戻します。
新旧枝咲きタイプは、どちらの選定方法でもかまいません。

5.クレマチスに発生する病気と害虫

病気と害虫

主な病気

主な病気に、うどんこ病が発生することがあります。
高温多湿の環境で発生しやすい病気で、葉や茎がうどん粉をまぶしたように白くなり、光合成ができなくなって枯れてしまいます。
窒素肥料の与え過ぎに注意して、風通しを良くして予防します。

主な害虫

主な害虫に、アブラムシが発生することがあります。
アブラムシは、茎や葉に集団で寄生し、植物の栄養を吸汁して株の生育を阻害します。
ウイルス病を媒介し、すす病を誘発することもあるので、早めに殺虫剤で駆除します。
日当たりや風通しが悪いと発生しやすいので、花がらを摘んで風通しをよくします。
アブラムシは薬剤に弱いので、オルトラン粒剤などを株元にまいて防除します。
発生した場合は、ガムテープなどで貼りつけて取り除きます。大量に発生した場合は、殺虫剤で早めに駆除します。

枯れる原因

うどんこ病やアブラムシなどの病害虫が原因で枯れることがありますので、風通しを良くして予防します。
夏場は、強い西日に弱いので、株もとに敷きワラなどを施します。
また、品種によって剪定方法や時期が異なりますので、間違えないようにします。

クレマチスの育て方を読んだあなたにおすすめの記事:

クレマチス