ミムラスの育て方

1.ミムラスの基本情報

ミムラスについて見ていきましょう!

ミムラスの基本情報
■科 目:ゴマノハグサ科
■分 類:半耐寒性秋まき一年草
■原 産:北アメリカ
■学 名:Mimulus
■別 名:モンキーフラワー、ミゾホオズキ
■花言葉:笑顔を見せて
■開花期:4月~6月

ミムラスの種や苗が買えるお店

ミムラスを買いたい場合は、販売店をのぞいてみましょう!
花屋やネットで購入できます。

2.ミムラスの特徴

ミムラスは本来は多年草ですが、冷涼地以外では夏の高温乾燥で枯れてしまうので、日本では一年草として扱うのが一般的です。

もともと湿地性の植物なので半日陰で育てますが、日当たりのよい場所を好む園芸品種もあるのでよく確認しましょう。

育て方のポイント
  • 基本的には風通しのよい半日陰で育てる。
  • もともと湿地性の植物なので、水もち・水はけのよい肥沃な土を好む。
  • 土の表面が乾きかけたらすぐにたっぷりと水を与える。
  • 緩効性の元肥を施しておけば、追肥はほとんど必要ない。

3.ミムラスの育て方

育て方

種からの育て方

種まき概要
適  期:9月下~10月上
発芽適温:20℃前後

ミムラスは寒さに弱いので、秋に種をまいた苗は、冬に凍らせないようにポットのまま簡易温室やビニールハウスなどで管理して、春に暖かくなってから植えつけたほうがよいでしょう。

種まき
(1) 育苗箱に種をまく
  1. 種まき用土を、容器の縁から2cmほどの深さまで入れます。
  2. 種が重ならないようにまいて、好光性種子なので覆土せずに、指で上から軽く押さえて種と土を密着させます。
(2) まき床を管理する

タネをまいた容器(まき床)は雨の当たらない、風通しのよい明るい日陰で管理します。発芽までは土を乾かさないようにします。

  • 透明なビニールなどをかぶせて湿気を保つようにします。
  • トレーや受け皿に水をため、鉢底穴から底面給水させます。
  • 上から霧吹きでたっぷりと水をやります。
(3) 発芽

発芽したら、すぐに覆いを外して徐々に日当たりのよい場所に移します。土の表面が乾いたら静かに水を与えます。

(4) 間引き

子葉が開いたら、密になっている部分の苗を引き抜いて、株間をあけるようにします。

一度だけで終わりではなく、隣の葉同士が触れ合ってきたら間引くようにして、最終的に必要な数だけの苗を残しましょう。

(5) 移植
  1. 本葉が3~4枚になったら、苗を丁寧に掘り上げ、培養土の入った3号ポットに移します。
  2. 水やりは、鉢底から水がしみ出すまで与えます。
  3. 2~3日は直射日光や風の当たらない半日陰で、乾燥に注意しながら管理します。
  4. 冬の間は凍らせないように管理して、春になったら植えつけます。

苗からの育て方

苗を購入する

春から出回る苗を購入して育てると手軽に楽しめます。

▼良いもの
・株がぐらつかずに安定しているもの
・茎が間延びしていないもの
・葉の色がよく、黄変していないもの
・わき芽が多く、葉数が多いもの

苗の植えつけ
適期:4月
鉢植えの場合
場所 風通しのよい半日陰
5号鉢に1株を目安
用土 赤玉土(小)5、腐葉土3、バーミキュライト2の配合土など
元肥 緩効性化成肥料
  1. 鉢穴より少し大きめの鉢底ネットを、鉢穴の上に置きます。
  2. 鉢底石を、鉢の底が隠れる程度まで入れます。
  3. 鉢の深さの「3分の1」くらいまで土を入れて、根鉢をくずさないように苗を置きます。
  4. 土の表面が鉢縁より1~2cmほど低くなるように、残りの土を入れて高さを調整します。
  5. たっぷりと水を与え、2~3日は半日陰に置いて苗を安定させた後、日当たりと風通しの良い場所に移動させます。
地植えの場合
場所 風通しのよい半日陰
土壌 水もち・水はけのよい肥沃な土壌
元肥 緩効性化成肥料
株間 15~20㎝
  1. 苗を植える2週間くらい前から、土に堆肥や腐葉土を混ぜてよく耕しておきます。
  2. 植え穴をあけて根鉢をくずさないように置きます。
  3. 土で覆って、軽く根元を押さえて安定させます。
  4. 株元にたっぷりと水を与えます。

4.ミムラスの手入れ

水やり
水やり
鉢植えの場合

▼水やりのタイミングは?

土の表面が白っぽく乾いてきたら、たっぷりと水を与えます。もともと湿地の植物なので乾燥に弱く、水切れさせるとしおれるので注意します。

▼水やりの方法と注意点は?

花・葉・茎に水が直接かからないように、鉢土に静かに注ぐようにします。鉢底から余分な水が流れ出るまで、たっぷりと与えましょう。そうすることで、土中に溜まった老廃物や古い空気が押し出され、新しい空気が流れ込んで根の呼吸を促します。また、鉢皿の水は溜めずにこまめに捨てましょう。

地植えの場合

植え付けのときにたっぷりと水を与えておけば、基本的に水やりの心配はありません。花壇に植えた植物は地中に広く根を張り、水分吸収効率がよくなっているので、自然に雨が降れば十分です。

ただし、土が白っぽくなって完全に乾いているときや、雨だけでは補えないときなどは水やりが必要です。花・葉・茎に水が直接かからないように、静かに与えましょう。

肥料

緩効性の元肥を施しておけば、追肥はほとんど必要ありません。肥料を与えすぎると葉ばかり茂って花つきが悪くなります。

生育や葉色が悪い場合は、様子を見ながら液肥を与えます。

花がら摘み

種を採種しない場合は、咲き終わった花はひとつずつ丁寧に摘んでいきましょう。

しおれた花をそのまま放っておくと、養分が種を作るために使われるので、開花期が短くなってしまいます。

また、しおれた花は病害虫の原因になるので、落ちた花びらなどもこまめに拾って清潔に保つようにしましょう。

5.ミムラスに発生する病気と害虫

病気と害虫

主な病気

特筆すべき病気はありません。

主な害虫

アブラムシ

▼症状

緑色や黒色をした小さな虫が群がって大量に発生します。植物に寄生して汁液を吸うため、生育がそこなわれます。甘い分泌液を出し、これにアリが集まるためアリマキとも呼ばれます。また、ウイルスを媒介して多くの病気を誘発します。

▼発生時期

4~6月、9~10月がピーク

▼予防と対策

  • 日当たりと風通しをよくし、発見したらすぐにピンセットや割り箸などでつまんで捕殺します。
  • 反射光を嫌うので、アルミホイルを敷いておくと寄り付きにくくなります。
  • アブラムシに牛乳を直接吹きかけると窒息死します。
  • 殺虫剤には比較的弱いので、市販の薬剤で簡単に退治できます。
ヨトウムシ

▼症状

チョウやガの幼虫です。夜行性なので、昼間は土中などに潜み、夜間になると出てきて葉や花芽を食害します。

▼発生時期

3~6月、8~10月

▼予防と対策

  • 成虫やサナギには薬剤の効果がうすくなるので、幼虫のうちに早期対策をします。
  • 産卵のかたまりを見つけたら、孵化する前に除去します。
  • 夜間に植物をチェックして、幼虫を見つけたら捕殺します。
  • 成虫のチョウやガが飛んできて卵を産み付けるため、害虫忌避剤を散布します。

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