1.プレクトランサスの基本情報
プレクトランサスについて見ていきましょう!
■分 類:半耐寒性多年草
■原 産:熱帯アジア、アフリカ、オーストラリア
■学 名:Plectranthus
■別 名:ミントリーフ、スウェディッシュアイビー
■花言葉:沈静、許しあう恋
■開花期:5月~11月
プレクトランサスの鉢植えや苗が買えるお店
プレクトランサスを買いたい場合は、販売店をのぞいてみましょう!
花屋やネットで購入できます。
2.プレクトランサスの特徴
プレクトランサスは熱帯・亜熱帯地域に分布するシソ科の多年草で、基本的に暑さに強く寒さに弱いです。
主に観葉植物として這い性・半立ち性のものが一般的でしたが、最近では立ち性でたくさんの花を穂状につける種類なども出回り、鉢花としても利用されます。
短日植物なので、夜間でも照明の当たる場所で育てていると、花芽をつけないことがあります。そのため、春~秋は戸外で育てるとよいですが、室内で育てる場合は夜間照明が当たらない場所に置きましょう。
- 強い日差しに当てると葉焼けを起こすので、明るい半日陰で育てる。
- 冬は室内の日当たりのよい場所で育てる。
- 過湿には弱いので、水のやり過ぎには注意する。
- 挿し芽で増やすことができる。
3.プレクトランサスの育て方
苗からの育て方
春と秋にポット苗や開花株の鉢植えが出回るので、これを購入して育てます。
▼良いもの
・株元がしっかりしているもの
・よく分枝しているもの
・葉色がよく、黄変していないもの
・つぼみが沢山ついているもの
用土 | 市販の草花用培養土か、赤玉土(小)7、腐葉土3の配合土など |
元肥 | 緩効性化成肥料 |
- 鉢穴より少し大きめの鉢底ネットを、鉢穴の上に置きます。
- 鉢底石を、鉢の底が隠れる程度まで入れます。
- 鉢の深さの「3分の1」くらいまで土を入れて、根鉢をくずさないように苗を置きます。
- 土の表面が鉢縁より1~2cmほど低くなるように、残りの土を入れて高さを調整します。
- たっぷりと水を与え、2~3日は半日陰に置いて苗を安定させた後、日当たりと風通しの良い場所に移動させます。
4.プレクトランサスの手入れ
強い日射しを嫌い、やわらかい日射しを好むので、明るい半日陰で育てます。室内の場合は、レースのカーテン越しの光が当たる場所に置きます。
強い日差しに当てると葉焼けを起こすので注意しましょう。
室内の日当たりのよい場所で、5℃以上を保ち、水やりは控えめにします。
▼水やりのタイミングは?
鉢土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。過湿に弱いので水のやり過ぎは注意します。冬の室内では乾かし気味に管理します。
▼水やりの方法と注意点は?
花・葉・茎に水が直接かからないように、鉢土に静かに注ぐようにします。鉢底から余分な水が流れ出るまで、たっぷりと与えましょう。そうすることで、土中に溜まった老廃物や古い空気が押し出され、新しい空気が流れ込んで根の呼吸を促します。また、鉢皿の水は溜めずにこまめに捨てましょう。
▼水を与えすぎると根腐れの原因に
土がまだ湿っている状態で、やみくもに水を与え続けると、根が窒息を起こして枯れてしまいます。そこに腐敗菌がとりつくことで、ますます根の状態が悪化します。これが「根腐れ」です。
根腐れの状態では水を吸い上げることができないので、葉がしおれてきます。これを見て、まだ水が不足していると勘違いして水を与え続けると、回復不能になってしまいます。
春~秋の生育期に、固形肥料なら月1回、液肥なら10日に1回ほど施します。
摘心をして、わき芽を伸ばして枝数を増やすとバランスのよい株姿になります。
開花中に咲き終わった花は花茎のつけ根から切り取ります。
また、しおれた花は病害虫の原因になるので、落ちた花びらなどもこまめに拾って清潔に保つようにしましょう。
放っておくと根づまりを起こすので、2年に1回は植え替えましょう。
間延びした枝は切り戻し、古い土は1/3ほど落として、ひと回り大きな鉢に新しい用土で植え替えます。
- 若い茎の先端を7~8cmくらい切り取ります。この切り取った部分を「挿し穂」といいます。
- 挿し穂の下半分にある葉を摘み取ります。
- 土に挿す部分をカッターで「斜め」に切って、吸収効率を上げます。
- 切り口を、水の入った容器に30分~1時間ほど浸けておきます。葉は水に浸けないようにします。
- 発根剤を切り口につけます。なければそのまま挿しても大丈夫です。
- 湿らせた挿し芽用土に植えます。棒で土に穴をあけて、挿し穂をさして土で固定します。
- 静かにたっぷり水を与えます。
- 直射日光を避け、半日陰で管理します。用土の表面が乾いたら水をやります。
- 少しずつ日に当てる時間を増やし、2~3週間したら、手で軽く引っ張ってみます。抜けずに手応えがあれば発根しています。
- 発根したら丁寧に掘り出し、1株ずつポットや鉢に移植して育てます。
5.プレクトランサスに発生する病気と害虫
▼症状
貝殻に似た厚い殻をかぶった黒い虫が、葉茎に寄生して栄養を吸い取ります。
植物の生育が妨げられ、ひどいと枯死します。また、すす病を誘発します。
▼発生時期
一年中
▼予防と対策
- 常に風通しをよくしておきます。
- 成虫は厚い殻をかぶっており抵抗力が強いので、前もって薬剤で予防しておきます。
- 幼虫の段階で見つけたら薬剤を散布します。
- 成虫を見つけたらブラシなどで落として捕殺します。
▼症状
肉眼では見えないほどの小さな虫で、葉裏に寄生して汁液を吸います。初期段階では白い斑点が残り、やがて白っぽいカスリ状が広がります。食害が進むと、花や葉の色があせて生育を阻害します。
▼発生時期
3~10月(夏の高温乾燥時に多発)
▼予防と対策
- 早期発見、早期防除が大切です。
- 水を嫌うので、潜んでいる葉裏から水を吹きかけて繁殖を抑えます。
- 高温乾燥を好むので、風通しをよくします。
- 専用の殺ダニ剤で対処します。
▼症状
緑色や黒色をした小さな虫が群がって大量に発生します。植物に寄生して汁液を吸うため、生育がそこなわれます。甘い分泌液を出し、これにアリが集まるためアリマキとも呼ばれます。また、ウイルスを媒介して多くの病気を誘発します。
▼発生時期
4~6月、9~10月がピーク
▼予防と対策
- 日当たりと風通しをよくし、発見したらすぐにピンセットや割り箸などでつまんで捕殺します。
- 反射光を嫌うので、アルミホイルを敷いておくと寄り付きにくくなります。
- アブラムシに牛乳を直接吹きかけると窒息死します。
- 殺虫剤には比較的弱いので、市販の薬剤で簡単に退治できます。
▼症状
チョウやガの幼虫です。夜行性なので、昼間は土中などに潜み、夜間になると出てきて葉や花芽を食害します。
▼発生時期
3~6月、8~10月
▼予防と対策
- 成虫やサナギには薬剤の効果がうすくなるので、幼虫のうちに早期対策をします。
- 産卵のかたまりを見つけたら、孵化する前に除去します。
- 夜間に植物をチェックして、幼虫を見つけたら捕殺します。
- 成虫のチョウやガが飛んできて卵を産み付けるため、害虫忌避剤を散布します。
プレクトランサスの育て方を読んだあなたにおすすめの記事: