1.アストランティアの基本情報
アストランティアについて見ていきましょう!
■分 類:耐寒性多年草
■学 名:Astrantia
■別 名:マスターウォート
■花言葉:愛の渇き、知性
■開花期:夏(6~7月)
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2.アストランティアの特徴
特徴
アストランティアは、別名マスターウォートとも呼ばれ、南東ヨーロッパからコーカサス地方にかけて分布するセリ科アストランティア属の多年生植物です。
冷涼な気候の水辺などに群生する植物で、寒さには強いですが、暑さや蒸れに弱いため、高温になる暖地での夏越しは難しく絶えてしまうこともあります。
品種によっても多少異なりますが、花期は6~7月で花茎を長く伸ばして放射状に枝分かれさせ、その先にピンクや白の半球状で2~3㎜ほどの花を咲かせます。
萼(がく)が花びらのように見え、その中心部に雌しべが突出した小花が集合して咲くのが特徴です。
育て方のポイント
風通しの良い半日陰に置いて、高温と乾燥を避けるようにします。
3.アストランティアの育て方
アストランティアは、種から育てると発芽率が悪く、寒冷地以外では普通にまいても発芽しません。暖地では低温処理が必要ですので、難しいとされています。
種をまく場合は、湿らせた布などに種を包み、ビニールに入れて冷蔵庫のチルド室などで1~3ヶ月間低温処理をし、根が出たらその種で育てます。
種まきの時期は10月~1月が適しています。寒冷地では、日当たりの良い場所に直まきしておくと春から夏までの間に発芽します。
苗の植え付けの時期は3~4月、もしくは10~11月で、春か秋の少し涼しい時期に行います。
どちらの場合も、水はけが悪いと根が腐りやすくなるため注意が必要です。
鉢植えの場合は、鹿沼土4、軽石3、腐葉土3などの水はけの良い配合土を用意し、その用土に植え穴を開けて植え付け、少し覆土をしてから水やりをします。
しばらく直射日光を避け、根が定着してきたタイミングで日当たりの良い場所に移動させます。
庭植えの場合は、山野草の土を使用するか、堆肥や腐葉土を混ぜ込んでおきます。
水はけを良くするため、盛り土をして周りを囲った中で育てます。
日が当たりすぎる場所では、バークチップなどを敷き詰めて表面の土を覆い、地温の上昇と乾燥を防止します。
寒冷地では、日当たりの良い場所でも半日陰でも、乾燥に注意すればそのまま植えても花が咲きます。
4.アストランティアの手入れ
季節の管理
夏の厳しい暑さに気を配ることで、毎年花を楽しむことができます。
乾燥や地温の上昇を抑えるために、マルチング用の資材などを活用します。
寒さには強いので、防寒対策は特に必要ありませんが、苗が小さいうちは霜よけをしておくと安心です。
水やり
乾燥に弱い性質ですので、日々の水やりは朝や夕方に、用土が乾き始めたらたっぷり行います。
日中に水やりをすると水温が上昇し、根腐れを起こしてしまうので避けます。
鉢植えの場合は、暑い季節は直射日光の当たらない明るい日陰に移します。
追肥
庭植えでも鉢植えでも、春と秋に緩効性化成肥料を株元に施します。
花がら摘み
日々の手入れとして花がら摘みを行い、株が栄養不足にならないようにすると次の花がきれいに咲きます。
増やし方
株分けで増やすのが一般的です。地表に出てくる太い根茎を株分けし、数芽ずつのかたまりに分けて植え付けます。
種を採取した場合は、秋にまいて増やすこともできます。
植え替え
株が古くなると花付きが悪くなるため、庭植えのものは3〜4年を目安に株分けして植え替えます。株分けの適期は、3月~4月、10月~11月です。
鉢植えの場合は、一回り大きな鉢に植え替えたり、2~3年ごとに株分けして植え替えます。
5.アストランティアに発生する病気と害虫
主な病気
主な病気としては、うどんこ病があります。
発症すると、葉や茎の表面にうどん粉をまぶしたように白いカビが現れます。
葉の表面をカビが覆ってしまうため光合成ができなくなり、生育不良となって花が咲かなかったり枯れたりします。
うどんこ病が発症した場合は、その部分を取り除いて感染を広げないようにします。
予防方法としては、密植を避け、植え付けの間隔をあけて風通しを良くします。
主な害虫
主な害虫は、ネコブセンチュウです。
ネコブセンチュウは、根に寄生してこぶを作ります。寄生が多いとこぶが大量になり、根の機能を低下させて栄養の吸収を阻害するため、枯れる原因となります。
ネコブセンチュウは、水はけが悪いと発生しやすいので、水はけの良い土で育てることが大切です。
他にも、セリ科の植物を好むキアゲハやクロモンキノメイガの幼虫に葉が食べられてしまうことがあるので注意します。幼虫を見つけたら殺虫剤もしくは捕殺によって駆除します。
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