1.キバナコスモスの基本情報
キバナコスモスについて見ていきましょう!
■分 類:非耐寒性春まき一年草
■原 産:メキシコ
■学 名:Cosmos sulphureus
■別 名:キバナアキザクラ
■花言葉:野生美
■開花期:6~10月
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2.キバナコスモスの特徴
野生美という花言葉をもつキバナコスモスは、日当たりと水はけがよければ、やせ地でも育つ強い花です。
コスモスの一種ですが、草丈は低めで、花色は黄色・オレンジ・赤などです。暑さに強く、コスモスより早い時期から花が咲きます。
- 日当たりと水はけのよい場所を好む。
- 春にまくと夏に、夏にまくと秋に、花を咲かせる。
- 肥料を与えすぎると葉ばかり茂って花つきが悪くなる。
3.キバナコスモスの育て方
種から苗を育てる
適 期:4~8月
発芽適温:20~25℃
発芽日数:7~12日
春にまくと夏に、夏にまくと秋に、花を咲かせます。
種のまき方: 深さ1cmほどの穴に、2~3粒を点まきして覆土する
定植の時期: 本葉が2~3枚になったら
- 育苗用土をポットに入れます。ポットの縁より0.5~1cmほど低くなるように、土の高さを調整します。
- 水を与えて、用土を湿らせます。
- 用土に種をまきます。深さ1cmほどの穴に、2~3粒を点まきして覆土します。
- そっと水を与えます。ポットの底から水が出るくらいが目安です。
- 発芽適温が保てる雨の当たらない場所に移動して、土の表面が乾かないように管理します。
- 数回に分けて間引いていき、最終的には1つのポットで1株を育てるようにします。
- 本葉が2~3枚になったら、定植したい場所へ植えつけます。根鉢をくずさないように丁寧に行います。
苗からの育て方
用土:赤玉土(小)7・腐葉土3の配合土など
肥料:元肥として緩効性化成肥料
- 鉢の大きさは、いまの苗が入っているものよりも、ひと回り大きなものを選びます。
- 鉢穴より少し大きめの鉢底ネットを、鉢穴の上に置きます。
- 鉢底石を、鉢の底が隠れる程度まで入れます。
- 鉢の深さの「3分の1」くらいまで土を入れて、根鉢をくずさないように苗を置きます。
- 土の表面が鉢縁より1~2cmほど低くなるように、残りの土を入れて高さを調整します。
- たっぷりと水を与え、2~3日は半日陰に置いて苗を安定させた後、日当たりと風通しの良い場所に移動させます。
株間:矮性種は20cm、高性種は30cm
- 苗を植える2週間くらい前に、あらかじめ苦土石灰で土壌を中和しておきます。土に堆肥や腐葉土を混ぜてよく耕しておきます。
- 植え穴をあけて根鉢をくずさないように置きます。
- 花壇の土の表面よりも「同程度~やや高く」なるように土で覆って、軽く根元を押さえて安定させます。
- 株元にたっぷりと水を与えます。
4.キバナコスモスの手入れ
日当たりと風通しがよく、水はけのよい場所を好みます。
肥料は控えめにします。与えすぎると葉ばかり茂って花つきが悪くなります。
元肥に緩効性の固形肥料を少し与える程度で十分です。もし生育がよくない場合は液肥を与えます。
▼水やりのタイミングは?
土の表面が乾いたら、たっぷりと与えます。過湿にならないよう注意しましょう。
▼水やりの方法と注意点は?
花・葉・茎に水が直接かからないように、鉢土に静かに注ぐようにします。鉢底から余分な水が流れ出るまで、たっぷりと与えましょう。そうすることで、土中に溜まった老廃物や古い空気が押し出され、新しい空気が流れ込んで根の呼吸を促します。また、鉢皿の水は溜めずにこまめに捨てましょう。
▼水を与えすぎると根腐れの原因に
土がまだ湿っている状態で、やみくもに水を与え続けると、根が窒息を起こして枯れてしまいます。そこに腐敗菌がとりつくことで、ますます根の状態が悪化します。これが「根腐れ」です。
根腐れの状態では水を吸い上げることができないので、葉がしおれてきます。これを見て、まだ水が不足していると勘違いして水を与え続けると、回復不能になってしまいます。
植え付けのときにたっぷりと水を与えておけば、基本的に水やりの心配はありません。花壇に植えた植物は地中に広く根を張り、水分吸収効率がよくなっているので、自然に雨が降れば十分です。
ただし、土が白っぽくなって完全に乾いているときや、雨だけでは補えないときなどは水やりが必要です。花・葉・茎に水が直接かからないように、静かに与えましょう。
開花期間中に、咲き終わった花は花茎ごと切り取ります。
しおれた花をそのまま放っておくと、養分が種を作るために使われるので、開花期が短くなってしまいます。
また、しおれた花は病害虫の原因になるので、落ちた花びらなどもこまめに拾って清潔に保つようにしましょう。
5.キバナコスモスに発生する病気と害虫
主な病気
▼症状
新芽や若葉、茎、花茎に、うどんの粉のような白いかびが発生します。やがて全面に広がり、侵された部分が縮れたり枯れたりします。
菌はその植物特有の病原菌で、ほかの植物にはつきません。
▼発生時期
高温多湿の5~7月、9~11月
▼予防と対策
- 普段から通気性をよくしておきましょう。
- チッソ肥料の与えすぎに注意して、カリ肥料を多めに与えます。
- 発生初期なら比較的簡単に治せる病気なので、薬剤で対処します。
▼症状
花、つぼみ、葉、茎などが、水に染みたように柔らかくなって褐色します。症状が進むと、灰色のかびが全体に広がって腐ります。かびの胞子は空中に飛び散り、さまざまな植物に伝染します。
▼発生時期
真夏を除いて、早春~晩秋(3~8月、9~11月)
▼予防と対策
- 普段から、花がらや枯れ葉をこまめに取り除きましょう。
- 水やりは、葉や花に水がかからないように株元にやるようにしましょう。
- 密植はしないで、風通しを良くして、蒸れを防ぎましょう。
- いったん病気に侵された株はもとには戻らないので、侵された部分を見つけたらすぐに取り除きましょう。
主な害虫
▼症状
緑色や黒色をした小さな虫が群がって大量に発生します。植物に寄生して汁液を吸うため、生育がそこなわれます。甘い分泌液を出し、これにアリが集まるためアリマキとも呼ばれます。また、ウイルスを媒介して多くの病気を誘発します。
▼発生時期
4~6月、9~10月がピーク
▼予防と対策
- 日当たりと風通しをよくし、発見したらすぐにピンセットや割り箸などでつまんで捕殺します。
- 反射光を嫌うので、アルミホイルを敷いておくと寄り付きにくくなります。
- アブラムシに牛乳を直接吹きかけると窒息死します。
- 殺虫剤には比較的弱いので、市販の薬剤で簡単に退治できます。
▼症状
肉眼では見えないほどの小さな虫で、葉裏に寄生して汁液を吸います。初期段階では白い斑点が残り、やがて白っぽいカスリ状が広がります。食害が進むと、花や葉の色があせて生育を阻害します。
▼発生時期
3~10月(夏の高温乾燥時に多発)
▼予防と対策
- 早期発見、早期防除が大切です。
- 水を嫌うので、潜んでいる葉裏から水を吹きかけて繁殖を抑えます。
- 高温乾燥を好むので、風通しをよくします。
- 専用の殺ダニ剤で対処します。
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