アザレアの育て方

1.アザレアの基本情報

アザレアについて見ていきましょう!

アザレアの基本情報
■科 目:ツツジ科
■分 類:半耐寒性常緑低木
■原 産:日本、中国
■学 名:Rhododendron
■別 名:オランダツツジ、セイヨウツツジ
■花言葉:愛の楽しみ、節制
■開花期:11~4月

アザレアの鉢植えや苗が買えるお店

シャコバサボテンアザレア

2.アザレアの特徴

日本や中国に分布するツツジが、欧州に渡って品種改良されたものです。大輪の八重咲きのものが多く、花の少ない冬を彩る鉢花として欠かせなくなりました。

本来は5月ごろが開花期ですが、市販の鉢花は開花調整されており、真夏を除いてほぼ一年中出回っています。

育て方のポイント
  • 主に鉢植えから育てるのが一般的。
  • 一年を通して、鉢の管理場所に注意する。
  • 花後の5~6月に、整枝して植えかえる。
  • 挿し木で増やすことができる。

3.アザレアの育て方

育て方

鉢花からの育て方

良い鉢花の選び方
  • 株がぐらつかず、よく枝分かれしているもの。
  • 大きなつぼみが多くあり、膨らみ始めているもの。
  • 葉色が濃くてツヤがあり、しみや変色のないもの。
鉢の置き場所
12~4月 暖房していない室内の、日当たりのよい窓辺。
4~7月 花後は、日当たりと風通しのよい戸外。
8~9月 真夏は、半日陰で西日を避ける。
10~11月 10月以降は、日当たりのよい戸外。
11月下旬まで寒さに当てたあと、室内へ取りこむ。
肥料

開花中は与えません。

5~9月(8月は除く)に液肥を月2~3回ほど与えます。

水やり

▼水やりのタイミングは?

土の表面が乾いたら、たっぷり与えます。水切れにも、やり過ぎにも注意します。

▼水やりの方法と注意点は?

花・葉・茎に水が直接かからないように、鉢土に静かに注ぐようにします。鉢底から余分な水が流れ出るまで、たっぷりと与えましょう。そうすることで、土中に溜まった老廃物や古い空気が押し出され、新しい空気が流れ込んで根の呼吸を促します。また、鉢皿の水は溜めずにこまめに捨てましょう。

▼水を与えすぎると根腐れの原因に

土がまだ湿っている状態で、やみくもに水を与え続けると、根が窒息を起こして枯れてしまいます。そこに腐敗菌がとりつくことで、ますます根の状態が悪化します。これが「根腐れ」です。

根腐れの状態では水を吸い上げることができないので、葉がしおれてきます。これを見て、まだ水が不足していると勘違いして水を与え続けると、回復不能になってしまいます。

4.アザレアの手入れ

水やり
花がら摘み

開花期間中に、咲き終わった花はひとつずつ丁寧に摘んでいきましょう。

しおれた花をそのまま放っておくと、養分が種を作るために使われるので、開花期が短くなってしまいます。

また、しおれた花は病害虫の原因になるので、落ちた花びらなどもこまめに拾って清潔に保つようにしましょう。

整枝、植えかえ、摘心
適期:5~6月
整枝

各枝2~3枚の葉を残して、全体の1/3くらいに切り詰めます。ドーム状の樹形に整えるとよいでしょう。切った枝は挿し木に使えます。

植えかえ、摘心

購入した鉢花は、根が回っていることが多いので、花が終わったらひと回り大きな鉢に植えかえましょう。その後は、2年に1回は植えかえるとよいでしょう。

  1. 根鉢を半分ほどくずし、古土を落として、伸びすぎた根を少し切り詰めます。
  2. 鹿沼土6、ピートモス4の配合土に、緩効性化成肥料を加えて、株を植えつけます。
  3. 6月下旬までに摘心をして、枝数を増やして形を整えます。
挿し木
適期:6月

アザレアは、挿し木で増やすことができます。

  1. 新芽の枝先を10cmくらい切り取ります。この切り取った部分を「挿し穂」といいます。
  2. 挿し穂の下半分にある葉を摘み取ります。
  3. 土に挿す部分をカッターで「斜め」に切って、吸収効率を上げます。
  4. 切り口を、水の入った容器に1時間ほど浸けておきます。葉は水に浸けないようにします。
  5. 発根剤を切り口につけます。なければそのまま挿しても大丈夫です。
  6. 湿らせた鹿沼土などの挿し芽用土に植えます。棒で土に穴をあけて、挿し穂をさして土で固定します。
  7. 静かにたっぷり水を与えます。
  8. 直射日光を避け、半日陰で管理します。用土の表面が乾いたら水をやります。
  9. 少しずつ日に当てる時間を増やし、3~4週間したら、手で軽く引っ張ってみます。抜けずに手応えがあれば発根しています。
  10. 発根したら丁寧に掘り出し、1株ずつポットや鉢に移植して日当たりのよい場所で育てます。

5.アザレアに発生する病気と害虫

病気と害虫

主な病気

灰色かび病(ボトリチス病)

▼症状

花、つぼみ、葉、茎などが、水に染みたように柔らかくなって褐色します。症状が進むと、灰色のかびが全体に広がって腐ります。かびの胞子は空中に飛び散り、さまざまな植物に伝染します。

▼発生時期

真夏を除いて、早春~晩秋(3~8月、9~11月)

▼予防と対策

  • 普段から、花がらや枯れ葉をこまめに取り除きましょう。
  • 水やりは、葉や花に水がかからないように株元にやるようにしましょう。
  • 密植はしないで、風通しを良くして、蒸れを防ぎましょう。
  • いったん病気に侵された株はもとには戻らないので、侵された部分を見つけたらすぐに取り除きましょう。
白絹病・菌核病

▼症状

茎の途中に白い網状のかびが広がって、茎が褐色~黒色に変色して枯死します。

▼発生時期

6~8月

▼予防と対策

菌核は次の植物に伝染していくので、被害にあったすべての株を抜き取り、焼却処分します。また、菌核は土の中で生き続けているので、株の処分後ただちに土壌殺菌剤を散布します。

主な害虫

ハダニ

▼症状

肉眼では見えないほどの小さな虫で、葉裏に寄生して汁液を吸います。初期段階では白い斑点が残り、やがて白っぽいカスリ状が広がります。食害が進むと、花や葉の色があせて生育を阻害します。

▼発生時期

3~10月(夏の高温乾燥時に多発)

▼予防と対策

  • 早期発見、早期防除が大切です。
  • 水を嫌うので、潜んでいる葉裏から水を吹きかけて繁殖を抑えます。
  • 高温乾燥を好むので、風通しをよくします。
  • 専用の殺ダニ剤で対処します。
Photo on Foter.com

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