ヒューケラの育て方

1.ヒューケラの基本情報

ヒューケラについて見ていきましょう!

ヒューケラの基本情報
■科 目:ユキノシタ科
■分 類:耐寒性多年草
■原 産:北アメリカ、メキシコ
■学 名:Heuchera
■別 名:ツボサンゴ、コーラルベル
■花言葉:恋心、きらめき
■開花期:5~7月

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2.ヒューケラの特徴

ヒューケラは北米やメキシコ原産で、ユキノシタ科の多年草です。

バラエティに富んだカラフルな葉色が魅力のリーフプランツで、斑入りのものや、フリルやウェーブが入るものなど様々です。

また、「ツボサンゴ」と呼ばれるヒューケラ・サンギネアをはじめとして、初夏に花を咲かせる種類もあります。

育て方のポイント
  • 日なた~半日陰であればよく育つ。
  • 高温多湿に弱いので、夏は直射日光を避けて、風通しの良い半日陰で管理する。
  • 耐寒性が強く、冬は戸外で-20℃までの寒さに耐えられる。

3.ヒューケラの育て方

育て方

苗からの育て方

苗の植えつけ
適期:3~4月、9月中旬~10月
鉢植えの場合
5~6号鉢に1株が目安
用土 市販の草花用培養土か、
赤玉土(小)4:鹿沼土(小)3:腐葉土3の配合土など
元肥 緩効性化成肥料
  1. 鉢穴より少し大きめの鉢底ネットを、鉢穴の上に置きます。
  2. 鉢底石を、鉢の底が隠れる程度まで入れます。
  3. 鉢の深さの「3分の1」くらいまで土を入れて、根鉢をくずさないように苗を置きます。
  4. 土の表面が鉢縁より1~2cmほど低くなるように、残りの土を入れて高さを調整します。
  5. たっぷりと水を与え、2~3日は半日陰に置いて苗を安定させた後、日当たりと風通しの良い場所に移動させます。
地植えの場合
場所 落葉樹の下などの明るい日陰で、夏の直射日光は避ける
土壌 水はけがよい土
元肥 緩効性化成肥料
株間 20~30cm
  1. 苗を植える2週間くらい前から、土に堆肥や腐葉土を混ぜてよく耕しておきます。
  2. 植え穴をあけて根鉢をくずさないように置きます。
  3. 深植えしないように注意して、軽く押さえて安定させます。
  4. 株元にたっぷりと水を与えます。

4.ヒューケラの手入れ

水やり
水やり
鉢植えの場合

▼水やりのタイミングは?

用土が乾いたら、たっぷりと与えます。やや湿った所を好むので、生育期の水切れには注意します。

▼水やりの方法と注意点は?

鉢土に静かに注ぐようにします。鉢底から余分な水が流れ出るまで、たっぷりと与えましょう。そうすることで、土中に溜まった老廃物や古い空気が押し出され、新しい空気が流れ込んで根の呼吸を促します。また、鉢皿の水は溜めずにこまめに捨てましょう。

▼水を与えすぎると根腐れの原因に

土がまだ湿っている状態で、やみくもに水を与え続けると、根が窒息を起こして枯れてしまいます。そこに腐敗菌がとりつくことで、ますます根の状態が悪化します。これが「根腐れ」です。

根腐れの状態では水を吸い上げることができないので、葉がしおれてきます。これを見て、まだ水が不足していると勘違いして水を与え続けると、回復不能になってしまいます。

地植えの場合

植え付けのときにたっぷりと水を与えておけば、基本的に水やりの心配はありません。花壇に植えた植物は地中に広く根を張り、水分吸収効率がよくなっているので、自然に雨が降れば十分です。

ただし、土が白っぽくなって完全に乾いているときや、雨だけでは補えないときなどは水やりが必要です。

追肥

春と秋に、緩効性化成肥料を施します。夏の高温期に肥料分が残らないように注意します。

花がら摘み

咲き終わった花や枯れ葉は、ていねいに取り除いておきましょう。また、病害虫の原因になるので、落ちた花びらや枯れ葉もこまめに拾って清潔に保つようにしましょう。

植え替え・株分け
適期:3~4月、9月中旬~10月

庭植えなら4~5年に1回、鉢植えなら1~2年に1回は植え替えます。株分けする場合は、ひとつの株に1~3芽をつけて清潔なナイフなどで切り分けます。

挿し芽
適期:4~6月、9~10月
  1. 茎の先端を7~8cmくらい切り取ります。この切り取った部分を「挿し穂」といいます。
  2. 挿し穂の下半分にある葉を摘み取ります。
  3. 土に挿す部分をカッターで「斜め」に切って、吸収効率を上げます。
  4. 切り口を、水の入った容器に30分~1時間ほど浸けておきます。葉は水に浸けないようにします。
  5. 発根剤を切り口につけます。なければそのまま挿しても大丈夫です。
  6. 湿らせた挿し芽用土に植えます。棒で土に穴をあけて、挿し穂をさして土で固定します。
  7. 静かにたっぷり水を与えます。
  8. 直射日光を避け、半日陰で管理します。用土の表面が乾いたら水をやります。
  9. 少しずつ日に当てる時間を増やし、発根したら丁寧に掘り出し、1株ずつポットや鉢に移植して育てます。

5.ヒューケラに発生する病気と害虫

病気と害虫
アブラムシ

▼症状

緑色や黒色をした小さな虫が群がって大量に発生します。植物に寄生して汁液を吸うため、生育がそこなわれます。甘い分泌液を出し、これにアリが集まるためアリマキとも呼ばれます。また、ウイルスを媒介して多くの病気を誘発します。

▼発生時期

4~6月、9~10月がピーク

▼予防と対策

  • 日当たりと風通しをよくし、発見したらすぐにピンセットや割り箸などでつまんで捕殺します。
  • 反射光を嫌うので、アルミホイルを敷いておくと寄り付きにくくなります。
  • アブラムシに牛乳を直接吹きかけると窒息死します。
  • 殺虫剤には比較的弱いので、市販の薬剤で簡単に退治できます。
カイガラムシ

▼症状

貝殻に似た厚い殻をかぶった黒い虫が、葉茎に寄生して栄養を吸い取ります。

植物の生育が妨げられ、ひどいと枯死します。また、すす病を誘発します。

▼発生時期

一年中

▼予防と対策

  • 常に風通しをよくしておきます。
  • 成虫は厚い殻をかぶっており抵抗力が強いので、前もって薬剤で予防しておきます。
  • 幼虫の段階で見つけたら薬剤を散布します。
  • 成虫を見つけたらブラシなどで落として捕殺します。

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