1.ルリタマアザミの基本情報
ルリタマアザミについて見ていきましょう!
■分 類:耐寒性多年草
■原 産:東ヨーロッパ~アジア
■学 名:Echinops
■別 名:エキノプス、ブルーボール、ヒゴタイ
■花言葉:権威、鋭敏
■開花期:7~9月
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2.ルリタマアザミの特徴
学名のエキノプスは、ギリシア語で「ハリネズミのような」という意味です。
ルリタマアザミという名前は、瑠璃色の花を球状に咲かせ、葉がアザミに似ていることからそのように呼ばれます。
地中海沿岸から西アジア原産で冷涼な気候に適し、日本の高温多湿の夏は苦手なので、水はけをよくして風通しのよい場所で育てましょう。
- 日当たりがよく、風通しがよい場所で育てる。
- 過湿に弱いので、何よりも水はけをよくする。
- 弱アルカリ性の土を好むので、苦土石灰を混ぜ込んでおく。
- 春に種をまいて秋に定植すると、翌年の夏に花を咲かせる。
3.ルリタマアザミの育て方

種からの育て方
発芽適温:20℃前後
発芽日数:2~3週間
- 種まき用土を、容器の縁から2cmほどの深さまで入れます。弱アルカリ性の土を好むので石灰を混ぜ込んでおきます。
- 種が重ならないようにまきます。5mmくらい覆土して、指で上から軽く押さえて種と土を密着させます。
雨の当たらない、風通しのよい明るい日陰で管理します。発芽までは土を乾かさないようにします。
- 透明なビニールなどをかぶせて湿気を保つ。
- トレーや受け皿に水をためて底面給水させる。
- 上から霧吹きでたっぷりと水をやる。
発芽したら、すぐに覆いを外して徐々に日当たりのよい場所に移します。土の表面が乾いたら静かに水を与えます。
子葉が開いたら、密になっている部分の苗を引き抜いて、株間をあけるようにします。
一度だけで終わりではなく、隣の葉同士が触れ合ってきたら間引くようにして、最終的に必要な数だけの苗を残しましょう。
- 本葉が2~3枚になったら、苗を丁寧に掘り上げ、培養土の入った3号ポットに移します。
- 水やりは、鉢底から水がしみ出すまで与えます。
- 2~3日は直射日光や風の当たらない半日陰で、乾燥に注意しながら管理します。
- 根が十分に育ったら、根鉢をくずさないように定植します。
苗からの育て方
鉢 | 根が深く伸びるので、6~7号鉢の深鉢に1株が目安 |
用土 | 赤玉土7:腐葉土3の配合土に、苦土石灰を混ぜ込んでおく |
元肥 | 緩効性化成肥料 |
- 鉢穴より少し大きめの鉢底ネットを、鉢穴の上に置きます。
- 鉢底石を、鉢の底が隠れる程度まで入れます。
- 鉢の深さの「3分の1」くらいまで土を入れて、根鉢をくずさないように苗を置きます。
- 土の表面が鉢縁より1~2cmほど低くなるように、残りの土を入れて高さを調整します。
- たっぷりと水を与え、2~3日は半日陰に置いて苗を安定させた後、日当たりと風通しの良い場所に移動させます。
場所 | 日当たりのよい場所(夏の西日は避ける) |
土壌 | 水はけがよい、弱アルカリ性の土 |
元肥 | 緩効性化成肥料 |
株間 | 30~40cm |
- 苗を植える2週間くらい前から、あらかじめ苦土石灰で土壌を中和しておきます。堆肥や腐葉土を混ぜ、元肥として緩効性化成肥料を加えます。
- 直根性で根が深く伸びるので、土をよく耕しておきます。
- 植え穴をあけて根鉢をくずさないように置きます。
- 深植えしないように注意して、軽く根元を押さえて安定させます。
- 株元にたっぷりと水を与えます。
4.ルリタマアザミの手入れ

▼水やりのタイミングは?
土の表面が乾いたら、たっぷりと与えます。ただし、過湿を嫌うので水のやり過ぎには注意します。
▼水やりの方法と注意点は?
花・葉・茎に水が直接かからないように、鉢土に静かに注ぐようにします。鉢底から余分な水が流れ出るまで、たっぷりと与えましょう。そうすることで、土中に溜まった老廃物や古い空気が押し出され、新しい空気が流れ込んで根の呼吸を促します。また、鉢皿の水は溜めずにこまめに捨てましょう。
▼水を与えすぎると根腐れの原因に
土がまだ湿っている状態で、やみくもに水を与え続けると、根が窒息を起こして枯れてしまいます。そこに腐敗菌がとりつくことで、ますます根の状態が悪化します。これが「根腐れ」です。
根腐れの状態では水を吸い上げることができないので、葉がしおれてきます。これを見て、まだ水が不足していると勘違いして水を与え続けると、回復不能になってしまいます。
植え付けのときにたっぷりと水を与えておけば、基本的に水やりの心配はありません。花壇に植えた植物は地中に広く根を張り、水分吸収効率がよくなっているので、自然に雨が降れば十分です。
ただし、土が白っぽくなって完全に乾いているときや、雨だけでは補えないときなどは水やりが必要です。花・葉・茎に水が直接かからないように、静かに与えましょう。
春と秋に、緩効性化成肥料を株元にまいておきます。鉢植えの場合はさらに、4~5月に液肥を施します。
過湿に弱いので、梅雨時に蒸れないように、枝や葉を間引いて風通しをよくしておきます。
種を採らない場合は、花が枯れたら花茎ごと切り取ります。切り花にも向いているので、全体の1/3~1/2ほど花が咲いたら収穫してもよいでしょう。
鉢植えなら毎年1回、庭植えなら2~3年に1回、植え替えを行います。掘り上げた株は2~3株に株分けして、新しい用土で植え替えます。
5.ルリタマアザミに発生する病気と害虫

主な病気
▼症状
新芽や若葉、茎、花茎に、うどんの粉のような白いかびが発生します。やがて全面に広がり、侵された部分が縮れたり枯れたりします。
菌はその植物特有の病原菌で、ほかの植物にはつきません。
▼発生時期
高温多湿の5~7月、9~11月
▼予防と対策
- 普段から通気性をよくしておきましょう。
- チッソ肥料の与えすぎに注意して、カリ肥料を多めに与えます。
- 発生初期なら比較的簡単に治せる病気なので、薬剤で対処します。
▼症状
茎の地際部がくびれたようになり、倒れて枯死します。発芽直後、または幼苗の時期に発生しやすいです。
▼発生時期
4~10月
▼予防と対策
- 土壌伝染性の病気なので、新しい土か、消毒した清潔な土を使うようにしましょう。
- 侵された株は根から引き抜き、土を消毒します。
主な害虫
▼症状
緑色や黒色をした小さな虫が群がって大量に発生します。植物に寄生して汁液を吸うため、生育がそこなわれます。甘い分泌液を出し、これにアリが集まるためアリマキとも呼ばれます。また、ウイルスを媒介して多くの病気を誘発します。
▼発生時期
4~6月、9~10月がピーク
▼予防と対策
- 日当たりと風通しをよくし、発見したらすぐにピンセットや割り箸などでつまんで捕殺します。
- 反射光を嫌うので、アルミホイルを敷いておくと寄り付きにくくなります。
- アブラムシに牛乳を直接吹きかけると窒息死します。
- 殺虫剤には比較的弱いので、市販の薬剤で簡単に退治できます。
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