サギソウの育て方

1.サギソウの基本情報

サギソウについて見ていきましょう!

サギソウの基本情報
■科 目:ラン科
■分 類:春植え球根
■原 産:日本、韓国、台湾
■学 名:Habenaria radiata (Pecteilis radiata)
■別 名:シラサギソウ
■花言葉:純粋、無垢
■開花期:7~9月

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2.サギソウの特徴

サギソウは、本州、四国、九州の高地を除く湿地に自生する、日本を代表する球根性のランです。草丈20cm~50cmで、シロサギが舞う姿のような花を夏に咲かせます。

育て方のポイント
  • 春と秋は、日当たりと風通しのよい場所で育てる。
  • 夏は、戸外の半日陰で西日は避ける。
  • 花後の秋以降は、水やりと液肥を施して球根を太らせる。
  • 冬は、霜の当たらない軒下などで凍らないように管理する。
  • 春に分球して、新しい水ごけで植え替える。

3.サギソウの育て方

育て方

球根からの育て方

球根の植えつけ
適期:1~3月(芽が動き出す前に行う)
鉢植えで育てる
根が横に広がるので平鉢がよい
12~15cm鉢に6~8球が目安
用土 水ごけが最適
赤玉土小、鹿沼土小、山砂小の単用でもよい
植え方 深さ1~2cm、間隔2~3cm
芽がついているほうを上にする。分からなければ横にする。
  1. 鉢穴より少し大きめの鉢底ネットを穴の上に置きます。
  2. 鉢底石を均等に薄く敷きつめます。
  3. 用土を入れます。土の表面が鉢縁より1~2cmほど低くなるように高さを調整します。
  4. 水ごけの場合は、濡らした水ごけを絞って、鉢の2/3くらいの深さまで入れます。
  5. 球根を植えて覆土します。
  6. 日当たりと風通しのよい場所に置いて、鉢は乾かさないように管理します。

4.サギソウの手入れ

水やり
鉢植えの管理場所
春・秋 日当たりと風通しのよい場所
夏越し 戸外の半日陰で西日は避ける
冬越し 霜の当たらない軒下など(暖かい室内は不可)
水やり

春~秋は、鉢土の表面が乾き始めたらたっぷりと与えます。鉢の下に1cmくらいの浅い受け皿を置いて腰水にしてもよいでしょう。乾燥に弱いので、夏の水切れには注意します。

冬の休眠中は腰水をやめて、完全に乾燥しないよう月に2~3回、土が湿る程度に軽く水を与えます。

追肥

強い肥料を嫌うので、5~6月に2000倍の薄い液肥を、月に1~2回ほど与えます。

花後の肥培管理として、薄い液肥を10日に1回ほど、葉が枯れる時期まで与えます。

花がら摘み

開花中に咲き終わった花はひとつずつ丁寧に摘んでいきましょう。

しおれた花をそのまま放っておくと、養分が種を作るために使われるので、開花期が短くなってしまいます。

また、しおれた花は病害虫の原因になるので、落ちた花びらなどもこまめに拾って清潔に保つようにしましょう。

花後の管理~植え替え
  1. 花後の秋から球根の肥大が始まるので、水やりはそのまま続けて、薄い液肥を施して球根の肥大を促します。
  2. 葉が徐々に黄ばんできたら、水やりは控えめにします。葉が枯れ上がったら、雨を避けて凍らない場所に置いて越冬させます。
  3. 水ごけが完全に乾燥しないよう月に2~3回、土が湿る程度に軽く水を与えます。
  4. 2~3月になったら、新しい水ごけで植え替えます。
  5. 肥培した球根は1年で2~3倍に増えるので、分球して植えつけます。

5.サギソウに発生する病気と害虫

病気と害虫

主な病気

モザイク病(ウイルス病)

▼症状

葉に濃淡のモザイク状(まだら模様)の病斑が現れます。葉や茎が萎縮したり、変形、変色するなど、症状はさまざまです。

ウイルスは主にアブラムシによって運ばれて伝染します。

▼発生時期

3~10月

▼予防と対策

  • 一度感染すると治療できません。
  • 主にアブラムシによって伝染するので、アブラムシ対策を徹底します。
  • 他へ伝染しないように、発病した株は抜いて焼却処分します。

主な害虫

アブラムシ

▼症状

緑色や黒色をした小さな虫が群がって大量に発生します。植物に寄生して汁液を吸うため、生育がそこなわれます。甘い分泌液を出し、これにアリが集まるためアリマキとも呼ばれます。また、ウイルスを媒介して多くの病気を誘発します。

▼発生時期

4~6月、9~10月がピーク

▼予防と対策

  • 日当たりと風通しをよくし、発見したらすぐにピンセットや割り箸などでつまんで捕殺します。
  • 反射光を嫌うので、アルミホイルを敷いておくと寄り付きにくくなります。
  • アブラムシに牛乳を直接吹きかけると窒息死します。
  • 殺虫剤には比較的弱いので、市販の薬剤で簡単に退治できます。

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