ハツコイソウ(レシュノルティア)の育て方

1.ハツコイソウの基本情報

ハツコイソウについて見ていきましょう!

ハツコイソウの基本情報
■科 目:クサトベラ科
■分 類:半耐寒性常緑低木
■原 産:オーストラリア
■学 名:Leschenaultia
■別 名:レシュノルティア、レケナウルティア
■花言葉:淡い初恋、秘密
■開花期:10~5月

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2.ハツコイソウの特徴

ハツコイソウは花径2cmほどの小さな花を、秋から春まで長く咲かせます。花色が豊富で、黄色、オレンジ、白、青、空色などがあります。一見すると草花のようにも見えますが、実は常緑性の低木で、花木に分類されます。

原産はオーストラリアの乾燥地帯なので、日本の高温多湿には弱く、いかに夏越しできるかが栽培のポイントとなります。

育て方のポイント
  • もともと乾燥地帯に生息する植物なので、日本の高温多湿に弱い。
  • 花後に切り戻して、梅雨以降は雨の当たらない風通しのよい半日陰で管理する。
  • 水はけのよい弱酸性土壌を好む。
  • 根詰まりを起こしやすいので、毎年花後にひと回り大きな鉢に植えかえる。

3.ハツコイソウの育て方

育て方

苗からの育て方

苗を購入する

10~4月に開花株が出回るので入手して育てます。

▼良いもの
・枝が太く、枝数が多いもの
・こんもりとバランスがよく茂ったもの
・葉数が多く、葉色が黄変していないもの
・つぼみが沢山ついているもの

苗の植えつけ、植えかえ
適期:3月~5月

庭植えにすると雨や過湿で草姿が乱れてしまうので、鉢植えで育てましょう。

また、毎年花後にひと回り大きな鉢に植えかえましょう。放っておくと根詰まりして生育不良を起こします。

鉢植えで育てる
用土 水はけのよい弱酸性土壌を好むので、赤玉土(小)3、酸度無調整ピートモス3、鹿沼土(小)2、腐葉土1、パーライト1の配合土など
肥料 リン酸分の多い緩効性化成肥料
  1. 鉢穴より少し大きめの鉢底ネットを、鉢穴の上に置きます。
  2. 鉢底石を、鉢の底が隠れる程度まで入れます。
  3. 鉢の深さの「3分の1」くらいまで土を入れて、根鉢をくずさないように苗を置きます。
  4. 土の表面が鉢縁より1~2cmほど低くなるように、残りの土を入れて高さを調整します。
  5. たっぷりと水を与え、2~3日は半日陰に置いて苗を安定させた後、日当たりと風通しの良い場所に移動させます。

4.ハツコイソウの手入れ

水やり
鉢植えの管理場所
冬越し 【戸外/室内】日当たりのよい軒下や、室内の窓辺
夏越し 【戸外】雨の当たらない、風通しのよい半日陰
春と秋 【戸外】日当たりと風通しのよい場所
水やり
鉢植えの場合

▼水やりのタイミングは?

もともと乾燥地帯に生息する植物なので、土の表面が十分乾くのを待ってから、たっぷりと与えます。

▼水を与えすぎると根腐れの原因に

土がまだ湿っている状態で、やみくもに水を与え続けると、根が窒息を起こして枯れてしまいます。そこに腐敗菌がとりつくことで、ますます根の状態が悪化します。これが「根腐れ」です。

根腐れの状態では水を吸い上げることができないので、葉がしおれてきます。これを見て、まだ水が不足していると勘違いして水を与え続けると、回復不能になってしまいます。

追肥

4~6月と9~10月に、月2回ほど液肥を施します。

花がら摘み

開花中に咲き終わった花はひとつずつ丁寧に摘んでいきましょう。

しおれた花をそのまま放っておくと、養分が種を作るために使われるので、開花期が短くなってしまいます。

また、しおれた花は病害虫の原因になるので、落ちた花びらなどもこまめに拾って清潔に保つようにしましょう。

切り戻し

多湿に弱いので、花後に株を半分くらいまで切り戻して、風通しをよくします。

挿し木(挿し芽)
適期:3~5月、9月
  1. 新枝の先端を7~8cmくらい切り取ります。この切り取った部分を「挿し穂」といいます。
  2. 挿し穂の下半分にある葉を摘み取ります。
  3. 土に挿す部分をカッターで「斜め」に切って、吸収効率を上げます。
  4. 切り口を、水の入った容器に30分~1時間ほど浸けておきます。葉は水に浸けないようにします。
  5. 発根剤を切り口につけます。なければそのまま挿しても大丈夫です。
  6. 湿らせた挿し木用土に植えます。棒で土に穴をあけて、挿し穂をさして土で固定します。
  7. 静かにたっぷり水を与えます。
  8. 直射日光を避け、半日陰で管理します。用土の表面が乾いたら水をやります。
  9. 少しずつ日に当てる時間を増やし、3~4週間したら、手で軽く引っ張ってみます。抜けずに手応えがあれば発根しています。
  10. 発根したら丁寧に掘り出し、1株ずつポットや鉢に移植して日当たりのよい場所で育てます。

5.ハツコイソウに発生する病気と害虫

病気と害虫

主な病気

灰色かび病(ボトリチス病)

▼症状

花、つぼみ、葉、茎などが、水に染みたように柔らかくなって褐色します。症状が進むと、灰色のかびが全体に広がって腐ります。かびの胞子は空中に飛び散り、さまざまな植物に伝染します。

▼発生時期

真夏を除いて、早春~晩秋(3~8月、9~11月)

▼予防と対策

  • 普段から、花がらや枯れ葉をこまめに取り除きましょう。
  • 水やりは、葉や花に水がかからないように株元にやるようにしましょう。
  • 密植はしないで、風通しを良くして、蒸れを防ぎましょう。
  • いったん病気に侵された株はもとには戻らないので、侵された部分を見つけたらすぐに取り除きましょう。

主な害虫

特筆すべき害虫は特にいません。

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