1.キャットミントの基本情報
キャットミントについて見ていきましょう!
■分 類:耐寒性多年草
■原 産:世界の温帯
■学 名:Nepeta × faassenii
■別 名:ネペタ、ネペタ・ファーセニー、ブルーキャットミント
■花言葉:無邪気、自由な愛
■開花期:6~8月
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2.キャットミントの特徴
キャットミントは、世界の温帯を中心に約250種類が分布するシソ科イヌハッカ属の多年草です。
日本でキャットミントと呼ばれているのは主にネペタ・ファーセニー(Nepeta x faassenii)種になりますが、本来猫が好むハーブとして知られるのはネペタ・カタリア(N. cataria)種でキャットニップ(イヌハッカ)と呼ばれる植物のことを指します。
ラベンダーのような雰囲気をもった草姿をしていますが、ラベンダーよりも性質が強くて生育旺盛なので、育てる場所をほとんど選びません。
- 日当たりと水はけのよい場所で育てる。
- 多湿に弱いので、風通しをよくしておく。
- 寒さには強いので、とくに防寒などの対策は必要ない。
- 庭植えの場合は、あらかじめ苦土石灰を混ぜ込んで土壌を中和しておく。
3.キャットミントの育て方

苗からの育て方
場所 | 日当たりと風通しのよい場所 |
用土 | 水はけのよい土。ハーブ向けの培養土か、 赤玉土4:鹿沼土3:腐葉土3の配合土など |
- 鉢穴より少し大きめの鉢底ネットを、鉢穴の上に置きます。
- 鉢底石を、鉢の底が隠れる程度まで入れます。
- 鉢の深さの「3分の1」くらいまで土を入れて、根鉢をくずさないように苗を置きます。
- 土の表面が鉢縁より1~2cmほど低くなるように、残りの土を入れて高さを調整します。
- たっぷりと水を与え、2~3日は半日陰に置いて苗を安定させた後、日当たりと風通しの良い場所に移動させます。
場所 | 日当たりと風通しのよい場所 |
土壌 | 水はけのよい土 |
株間 | 30~40㎝ |
- 苗を植える2週間くらい前に、あらかじめ苦土石灰で土壌を中和しておき、土に堆肥や腐葉土を混ぜてよく耕しておきます。
- 植え穴をあけて根鉢をくずさないように置きます。
- 深植えしないように注意して、軽く押さえて安定させます。
- 株元にたっぷりと水を与えます。
4.キャットミントの手入れ

▼水やりのタイミングは?
鉢土の表面が乾いたら、たっぷりと与えます。過湿に弱いので、水の与えすぎには注意します。
▼水やりの方法と注意点は?
鉢土に静かに注ぐようにします。鉢底から余分な水が流れ出るまで、たっぷりと与えましょう。そうすることで、土中に溜まった老廃物や古い空気が押し出され、新しい空気が流れ込んで根の呼吸を促します。また、鉢皿の水は溜めずにこまめに捨てましょう。
▼水を与えすぎると根腐れの原因に
土がまだ湿っている状態で、やみくもに水を与え続けると、根が窒息を起こして枯れてしまいます。そこに腐敗菌がとりつくことで、ますます根の状態が悪化します。これが「根腐れ」です。
根腐れの状態では水を吸い上げることができないので、葉がしおれてきます。これを見て、まだ水が不足していると勘違いして水を与え続けると、回復不能になってしまいます。
植え付けのときにたっぷりと水を与えておけば、基本的に水やりの心配はありません。花壇に植えた植物は地中に広く根を張り、水分吸収効率がよくなっているので、自然に雨が降れば十分です。
ただし、土が白っぽくなって完全に乾いているときや、雨だけでは補えないときなどは水やりが必要です。
鉢植えなら、春と秋に置き肥を施し、生育の様子を見て液肥を施します。肥料が多いと、徒長したり蒸れて病気が発生しやすくなるので、多肥にならないように注意します。
庭植えなら、とくに必要ありません。
多湿による蒸れに弱いので、梅雨前に草丈の1/3くらいまで刈り込んで、蒸れて枯れないようにします。
庭植えなら4~5年に1回、鉢植えなら1~2年に1回、ひと回り大きな鉢に植え替えるか、株分けを行います。
株が大きく育ったら掘り上げて、根鉢を崩して根を半分くらいに切り詰め、ナイフなどで株を分けて植えつけます。株分け後は、明るい日陰に1~2週間ほど置いてから、日当たりのよい場所へ移動します。
- 茎の先端から2~3節くらい切り取ります。この切り取った部分を「挿し穂」といいます。
- 挿し穂の下半分にある葉を摘み取ります。
- 土に挿す部分をカッターで「斜め」に切って、吸収効率を上げます。
- 切り口を、水の入った容器に30分~1時間ほど浸けておきます。葉は水に浸けないようにします。
- 発根剤を切り口につけます。なければそのまま挿しても大丈夫です。
- 湿らせた用土に植えます。棒で土に穴をあけて、挿し穂をさして土で固定します。
- 静かにたっぷり水を与えます。
- 直射日光を避け、半日陰で管理します。用土の表面が乾いたら水をやります。
- 少しずつ日に当てる時間を増やし、発根したら丁寧に掘り出し、1株ずつポットや鉢に移植して育てます。
5.キャットミントに発生する病気と害虫

▼症状
花、つぼみ、葉、茎などが、水に染みたように柔らかくなって褐色します。症状が進むと、灰色のかびが全体に広がって腐ります。かびの胞子は空中に飛び散り、さまざまな植物に伝染します。
▼発生時期
真夏を除いて、早春~晩秋(3~8月、9~11月)
▼予防と対策
- 普段から、花がらや枯れ葉をこまめに取り除きましょう。
- 水やりは、葉や花に水がかからないように株元にやるようにしましょう。
- 密植はしないで、風通しを良くして、蒸れを防ぎましょう。
- いったん病気に侵された株はもとには戻らないので、侵された部分を見つけたらすぐに取り除きましょう。
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