1.アキメネスの基本情報
アキメネスについて見ていきましょう!
■分 類:非耐寒性春植え球根
■原 産:メキシコ南部~中央アメリカ
■学 名:Achimenes
■別 名:ハナギリソウ
■花言葉:珍品、あなたを救う、大事な人
■開花期:6~9月
2.アキメネスの特徴
アキメネスは、メキシコ南部から中央アメリカに分布するイワタバコ科の春植え球根です。
4~5月に球根を植えつけて、開花期は6~9月になります。ヨーロッパで多くの園芸品種がつくられ、一重咲きと八重咲きがあり、花色もたいへん豊富です。
アキメネスという名前は、ギリシア語で「寒い天候を好まない」という意味で、寒さに弱い性質に由来します。
- 冬の寒さ・夏の高温多湿に弱いので、管理しやすい鉢植えで育てる。
- 冬は球根を鉢に植えたまま乾燥保存して、春に掘り上げて植えつける。
- 乾燥した状態の球根は、芽出し作業をしてから植えつけるとよい。
- 分球や挿し芽で増やすことができる。
3.アキメネスの育て方

苗や鉢花からの育て方
初夏から苗や鉢花が出回るので入手して育てます。
▼良いもの
・株全体が締まっていてグラつかないもの
・茎が太くてしっかりとしたもの
・葉が傷んでおらず、黄変していないもの
・つぼみが沢山ついているもの
夏越し | 【戸外】雨の当たらない風通しのよい半日陰で、西日は避ける |
春・秋 | 【室内】レースのカーテン越しの光が当たる窓辺 |
冬越し | 【室内】鉢に埋めたまま乾燥保存 |
- 花が終わって秋に葉が黄変してきたら、水やりを徐々に控えます。
- 霜が降りる前には完全に水をきって鉢ごと乾燥させ、そのまま室内で冬越しさせます。
- 春になったら、乾燥貯蔵した球根を鉢から掘り上げます。
- 古い球根のまわりに新しい球根ができていたら分球します。
- 4~5月に新しい用土で植えかえます。
- 10cmくらい芽が伸びたら頂点の芽を摘心して、わき芽を伸ばすとバランスよく茂ります。
乾燥した状態の球根は、少しずつ給水させて芽が出てから植えつけるとよいでしょう。
- バーミキュライトを2号ポットに入れ、適度に水をかけて湿らせておきます。
- 球根の上部が隠れる程度に浅く埋めます。
- 直射日光の当たらない涼しいところで管理して、乾いたら湿らせる程度に軽く水やりをします。
- 球根から芽が出てきたら掘りあげて、鉢に植えつけます。
冬の寒さ・夏の高温多湿に弱いので、鉢植えで育てましょう。
鉢の大きさ | 5号鉢に1~3球を目安 |
用土 | 赤玉土4、腐葉土4、川砂2の配合土など |
元肥 | 緩効性化成肥料 |
深さ | 球根を植えつける深さは2~3cmくらい |
- 鉢穴より少し大きめの鉢底ネットを穴の上に置きます。
- 鉢底石を均等に薄く敷きます。
- 用土を入れます。土の表面が鉢縁より1~2cmほど低くなるように高さを調整します。
- 球根を植えて覆土します。
- 鉢底から水が出るまでたっぷりと水を与えます。
4.アキメネスの手入れ

▼水やりのタイミングは?
「土の表面が乾いたら、たっぷりと」を目安にします。多湿に弱いので、水のやりすぎには注意します。
▼水やりの方法と注意点は?
花・葉・茎に水が直接かからないように、鉢土に静かに注ぐようにします。鉢底から余分な水が流れ出るまで、たっぷりと与えましょう。そうすることで、土中に溜まった老廃物や古い空気が押し出され、新しい空気が流れ込んで根の呼吸を促します。また、鉢皿の水は溜めずにこまめに捨てましょう。
▼水を与えすぎると根腐れの原因に
土がまだ湿っている状態で、やみくもに水を与え続けると、根が窒息を起こして枯れてしまいます。そこに腐敗菌がとりつくことで、ますます根の状態が悪化します。これが「根腐れ」です。
根腐れの状態では水を吸い上げることができないので、葉がしおれてきます。これを見て、まだ水が不足していると勘違いして水を与え続けると、回復不能になってしまいます。
春と秋に、薄い液肥を月1回くらい与えます。
- 枝の先端を7~8cmくらい切り取ります。この切り取った部分を「挿し穂」といいます。
- 挿し穂の下半分にある葉を摘み取ります。
- 土に挿す部分をカッターで「斜め」に切って、吸収効率を上げます。
- 切り口を、水の入った容器に30分~1時間ほど浸けておきます。葉は水に浸けないようにします。
- 発根剤を切り口につけます。なければそのまま挿しても大丈夫です。
- 湿らせた挿し芽用土に植えます。棒で土に穴をあけて、挿し穂をさして土で固定します。
- 静かにたっぷり水を与えます。
- 直射日光を避け、半日陰で管理します。用土の表面が乾いたら水をやります。
- 少しずつ日に当てる時間を増やし、3~4週間したら、手で軽く引っ張ってみます。抜けずに手応えがあれば発根しています。
- 発根したら丁寧に掘り出し、1株ずつポットや鉢に移植して育てます。
5.アキメネスに発生する病気と害虫

主な病気
▼症状
茎の地際部がくびれたようになり、倒れて枯死します。発芽直後、または幼苗の時期に発生しやすいです。
▼発生時期
4~10月
▼予防と対策
- 土壌伝染性の病気なので、新しい土か、消毒した清潔な土を使うようにしましょう。
- 侵された株は根から引き抜き、土を消毒します。
主な害虫
▼症状
肉眼では見えないほどの小さな虫で、葉裏に寄生して汁液を吸います。初期段階では白い斑点が残り、やがて白っぽいカスリ状が広がります。食害が進むと、花や葉の色があせて生育を阻害します。
▼発生時期
3~10月(夏の高温乾燥時に多発)
▼予防と対策
- 早期発見、早期防除が大切です。
- 水を嫌うので、潜んでいる葉裏から水を吹きかけて繁殖を抑えます。
- 高温乾燥を好むので、風通しをよくします。
- 専用の殺ダニ剤で対処します。
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