カンナの育て方

1.カンナの基本情報

カンナについて見ていきましょう!

カンナの基本情報
■科 目:カンナ科
■分 類:半耐寒性春植え球根
■原 産:熱帯アメリカ
■学 名:Canna
■別 名:ハナカンナ、ダンドク
■花言葉:情熱、堅実な未来、尊敬
■開花期:7~10月

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2.カンナの特徴

カンナは熱帯アメリカ原産で、夏の炎天下から秋までの長い期間咲く球根花です。

実は花弁のように見えるものは雄しべが変形したもので、本当の花弁は萼の内側にある先端の尖った部分になります。

草丈が1m以上になる高性種と、草丈50~60cmの矮性種があり、庭植えでも鉢植えでも楽しめます。

育て方のポイント
  • 日当たりがよく水はけのよい場所を好む。
  • 追肥として、1~2ヶ月に1回、少量の化成肥料か薄い液肥を施す。
  • 水をやりすぎると球根が腐ってしまうので注意する。
  • 開花期間中に、花がしおれてきたら花茎ごと切り取る。
  • 0℃以下になると球根が枯れてしまうので注意する。
  • 霜が降りる前に球根を掘り上げて保管する。
  • 分球は3~4月におこない、1球に2~3芽をつけて切り分ける。

3.カンナの育て方

育て方

球根からの育て方

球根の植えつけ
適期:4~5月
鉢植えの場合
 鉢:矮性種は5号鉢に1球、高性種は12号鉢に1球が目安
用土:赤玉土(小)6、腐葉土4
肥料:元肥として緩効性化成肥料
深さ:3cmの深さに植える
  1. 鉢穴より少し大きめの鉢底ネットを穴の上に置きます。
  2. 鉢底石を均等に薄く敷きます。
  3. 用土を入れます。土の表面が鉢縁より1~2cmほど低くなるように高さを調整します。
  4. 球根の芽を上に向けて置き、覆土します。
  5. 鉢底から水が出るまでたっぷりと水を与えます。
地植えの場合
場所:日当たりがよく水はけのよい場所
株間:品種に応じて50cm~100cm
深さ:6cmの深さに植える
  1. 球根を植える2週間くらい前から、土に堆肥や腐葉土を混ぜてよく耕しておきます。元肥として緩効性化成肥料を加えます。
  2. 根が深く伸びるので深く耕しておきます。
  3. 複数の球根を植える場合は、品種に応じて間隔を50cm~100cmほど空けます。
  4. 球根の芽を上に向けて置き、覆土して水を与えます。

4.カンナの手入れ

水やり
栽培環境

日当たりがよく水はけのよい場所を好みます。

肥料

元肥として、緩効性化成肥料を施します。

追肥として、1~2ヶ月に1回、少量の化成肥料か薄い液肥を施します。

水やり
鉢植えの場合

▼水やりのタイミングは?

土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。水をやりすぎると球根が腐ってしまうので注意しましょう。

▼水やりの方法と注意点は?

花・葉・茎に水が直接かからないように、鉢土に静かに注ぐようにします。鉢底から余分な水が流れ出るまで、たっぷりと与えましょう。そうすることで、土中に溜まった老廃物や古い空気が押し出され、新しい空気が流れ込んで根の呼吸を促します。また、鉢皿の水は溜めずにこまめに捨てましょう。

地植えの場合

植え付けのときにたっぷりと水を与えておけば、基本的に水やりの心配はありません。花壇に植えた植物は地中に広く根を張り、水分吸収効率がよくなっているので、自然に雨が降れば十分です。

ただし、土が白っぽくなって完全に乾いているときや、雨だけでは補えないときなどは水やりが必要です。花・葉・茎に水が直接かからないように、静かに与えましょう。

花がら摘み、切り戻し

開花期間中に、花がしおれてきたら花茎ごと切り取ります。

しおれた花をそのまま放っておくと、養分が種を作るために使われるので、開花期が短くなってしまいます。

また、しおれた花は病害虫の原因になるので、落ちた花びらなどもこまめに拾って清潔に保つようにしましょう。

掘り上げ
適期:11月

暖地であれば掘り上げずに、株元を切ってから10cmくらい土を盛っておけば冬越し可能ですが、関東以北や鉢植えの場合は、霜が降りる前に球根を掘り上げて保管しましょう。

  1. 株元から茎葉を切って、球根は土をつけたまま掘り上げます。
  2. 湿らせたバーミキュライトを入れたダンボールかビニール袋に入れて、口は閉めずに通気を図ります。
  3. 10℃以上だと発芽してしまうので冷暗所で保管します。ただし氷点下にはならないように注意します。
  4. 土が乾いたら霧吹きで水をかけて湿らせます。
  5. 分球は植えつけ時におこないます。
分球
適期:3~4月

1球に2~3芽をつけて、エタノールで消毒したナイフで切り分けます。病気を避けるため、切り口に草木灰を塗り込みます。

5.カンナに発生する病気と害虫

病気と害虫

主な病気

モザイク病(ウイルス病)

▼症状

葉に濃淡のモザイク状(まだら模様)の病斑が現れます。葉や茎が萎縮したり、変形、変色するなど、症状はさまざまです。

ウイルスは主にアブラムシによって運ばれて伝染します。

▼発生時期

3~10月

▼予防と対策

  • 一度感染すると治療できません。
  • 主にアブラムシによって伝染するので、アブラムシ対策を徹底します。
  • 他へ伝染しないように、発病した株は抜いて焼却処分します。

主な害虫

アブラムシ

▼症状

緑色や黒色をした小さな虫が群がって大量に発生します。植物に寄生して汁液を吸うため、生育がそこなわれます。甘い分泌液を出し、これにアリが集まるためアリマキとも呼ばれます。また、ウイルスを媒介して多くの病気を誘発します。

▼発生時期

4~6月、9~10月がピーク

▼予防と対策

  • 日当たりと風通しをよくし、発見したらすぐにピンセットや割り箸などでつまんで捕殺します。
  • 反射光を嫌うので、アルミホイルを敷いておくと寄り付きにくくなります。
  • アブラムシに牛乳を直接吹きかけると窒息死します。
  • 殺虫剤には比較的弱いので、市販の薬剤で簡単に退治できます。

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