ワイヤープランツの育て方

1.ワイヤープランツの基本情報

ワイヤープランツについて見ていきましょう!

ワイヤープランツの基本情報
■科 目:タデ科
■分 類:半耐寒性常緑つる性木本
■原 産:ニュージーランド、オーストラリア
■学 名:Muehlenbeckia
■別 名:ミューレンベッキア、ワイヤーバイン
■花言葉:憧れ、純愛、あなたを思っています
■開花期:7~8月

ワイヤープランツの鉢植えや苗が買えるお店

ワイヤープランツを買いたい場合は、販売店をのぞいてみましょう!
花屋やネットで購入できます。

2.ワイヤープランツの特徴

ワイヤープランツは、ニュージーランドやオーストラリア原産の、つる性植物です。針金のような光沢がある細い茎をもつ植物なので「ワイヤープランツ」という名前がついています。

茎は分枝しながら這うように広がっていくので、コンテナやハンギングバスケットの寄せ植え、グラウンドカバーなどによく利用されます。

葉は1cmほどのタマゴ型をしており、ハート型やスペード型になる品種もあります。夏にごく小さな半透明の花を咲かせます。

育て方のポイント
  • 日なたでも半日陰でも育ち、場所を選ばない。
  • 室内で育てる場合は、日の当たる窓辺などに置く。
  • 夏は直射日光を避けて半日陰で管理する。
  • 乾燥すると葉を落とすので、夏の水切れには注意する。
  • 冬は霜の当たらない軒下か室内に取りこむ。

3.ワイヤープランツの育て方

育て方

苗からの育て方

苗の植えつけ
適期:5~6月
鉢植えの場合
用土 市販の草花用培養土か、
赤玉土(小)6:腐葉土3:軽石(またはパーライト)1の配合土など
元肥 緩効性化成肥料
  1. 鉢穴より少し大きめの鉢底ネットを、鉢穴の上に置きます。
  2. 鉢底石を、鉢の底が隠れる程度まで入れます。
  3. 鉢の深さの「3分の1」くらいまで土を入れて、根鉢をくずさないように苗を置きます。
  4. 土の表面が鉢縁より1~2cmほど低くなるように、残りの土を入れて高さを調整します。
  5. たっぷりと水を与え、2~3日は半日陰に置いて苗を安定させた後、日当たりと風通しの良い場所に移動させます。
地植えの場合
場所 風通しのよい、日なた~半日陰
土壌 水はけが良く、肥沃な土壌を好む
元肥 緩効性化成肥料
  1. 苗を植える2週間くらい前から、土に堆肥や腐葉土を混ぜてよく耕しておきます。
  2. 植え穴をあけて根鉢をくずさないように置きます。
  3. 深植えしないように注意して、軽く押さえて安定させます。
  4. 株元にたっぷりと水を与えます。

4.ワイヤープランツの手入れ

水やり
水やり
鉢植えの場合

▼水やりのタイミングは?

鉢土の表面が乾きかけたらたっぷりと与えます。乾燥すると葉を落とすので、とくに夏の水切れには注意します。秋からは徐々に水やりの回数を減らしていき、冬はやや乾燥気味に管理します。

▼水やりの方法と注意点は?

鉢土に静かに注ぐようにします。鉢底から余分な水が流れ出るまで、たっぷりと与えましょう。そうすることで、土中に溜まった老廃物や古い空気が押し出され、新しい空気が流れ込んで根の呼吸を促します。また、鉢皿の水は溜めずにこまめに捨てましょう。

▼水を与えすぎると根腐れの原因に

土がまだ湿っている状態で、やみくもに水を与え続けると、根が窒息を起こして枯れてしまいます。そこに腐敗菌がとりつくことで、ますます根の状態が悪化します。これが「根腐れ」です。

根腐れの状態では水を吸い上げることができないので、葉がしおれてきます。これを見て、まだ水が不足していると勘違いして水を与え続けると、回復不能になってしまいます。

地植えの場合

植え付けのときにたっぷりと水を与えておけば、基本的に水やりの心配はありません。花壇に植えた植物は地中に広く根を張り、水分吸収効率がよくなっているので、自然に雨が降れば十分です。

ただし、土が白っぽくなって完全に乾いているときや、雨だけでは補えないときなどは水やりが必要です。

追肥

春と秋に、緩効性化成肥料を与えるか、液肥を2週間に1回ほど与えます。肥料は切らさないように注意します。

切り戻し

枝が伸びすぎて株姿が乱れてきたら、好みの長さで適宜切り戻します。真夏と真冬を除けばいつでも可能です。

植え替え・株分け
適期:5~6月

鉢植えなら2年に1回は、新しい用土で植え替えましょう。ひと回り大きな鉢に植え替えるか、株分けを行って同じ大きさの鉢に植えつけます。

挿し木
適期:5~6月
  1. 茎の先端を7~8cmくらい切り取ります。この切り取った部分を「挿し穂」といいます。
  2. 挿し穂の下半分にある葉を摘み取ります。上半分にある葉で大きいものは、半分に切り詰めます。
  3. 土に挿す部分をカッターで「斜め」に切って、吸収効率を上げます。
  4. 切り口を、水の入った容器に30分~1時間ほど浸けておきます。葉は水に浸けないようにします。
  5. 発根剤を切り口につけます。なければそのまま挿しても大丈夫です。
  6. 湿らせた挿し木用土に植えます。棒で土に穴をあけて、挿し穂をさして土で固定します。
  7. 静かにたっぷり水を与えます。
  8. 直射日光を避け、半日陰で管理します。用土の表面が乾いたら水をやります。
  9. 少しずつ日に当てる時間を増やし、2~3週間したら、手で軽く引っ張ってみます。抜けずに手応えがあれば発根しています。
  10. 発根したら丁寧に掘り出し、1株ずつポットや鉢に移植して育てます。

5.ワイヤープランツに発生する病気と害虫

病気と害虫
ハダニ

▼症状

肉眼では見えないほどの小さな虫で、葉裏に寄生して汁液を吸います。初期段階では白い斑点が残り、やがて白っぽいカスリ状が広がります。食害が進むと、花や葉の色があせて生育を阻害します。

▼発生時期

3~10月(夏の高温乾燥時に多発)

▼予防と対策

  • 早期発見、早期防除が大切です。
  • 水を嫌うので、潜んでいる葉裏から水を吹きかけて繁殖を抑えます。
  • 高温乾燥を好むので、風通しをよくします。
  • 専用の殺ダニ剤で対処します。
アブラムシ

▼症状

緑色や黒色をした小さな虫が群がって大量に発生します。植物に寄生して汁液を吸うため、生育がそこなわれます。甘い分泌液を出し、これにアリが集まるためアリマキとも呼ばれます。また、ウイルスを媒介して多くの病気を誘発します。

▼発生時期

4~6月、9~10月がピーク

▼予防と対策

  • 日当たりと風通しをよくし、発見したらすぐにピンセットや割り箸などでつまんで捕殺します。
  • 反射光を嫌うので、アルミホイルを敷いておくと寄り付きにくくなります。
  • アブラムシに牛乳を直接吹きかけると窒息死します。
  • 殺虫剤には比較的弱いので、市販の薬剤で簡単に退治できます。

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