マツバギク(タイワンギク、サボテンギク)の育て方

1.マツバギクの基本情報

マツバギクについて見ていきましょう!

マツバギクの基本情報
■科 目:ツルナ科(ランプランサス属/デロスペルマ属)
■分 類:半耐寒性~耐寒性多年草
■原 産:南アフリカ
■学 名:Lampranthus、Delospermaなど
■別 名:タイワンギク、サボテンギク
■花言葉:怠惰、勲功
■開花期:4月~5月(ランプランサス属)、6月~10月(デロスペルマ属)

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2.マツバギクの特徴

マツバギク(松葉菊)という名は、葉が「松」に、花が「菊」に似ていることからつきました。

名前はキクですが、もともとは南アフリカ原産の多肉植物の一種です。

花は日差しを浴びているときに開き、夜間はもちろん雨や曇りの日にも花を閉じるので、「怠惰」という花言葉がつきました。

育て方のポイント
  • 南アフリカ原産で、強い日差しと乾燥した環境を好む。
  • 水やりは、土の表面が乾いてから1~2日後に与える程度にする。
  • 追肥として、生育中は月に1~2回、薄めた液肥を施す。
  • 冬は室内で管理するか、霜よけが必要。
  • 挿し芽で増やすことができる。

3.マツバギクの育て方

育て方
栽培環境

もともとは南アフリカ原産の多肉植物なので、強い日差しと乾燥した環境を好みます。日当たりと風通しがよく、水はけのよい乾燥気味の土で育てるとよいでしょう。

寒さには少し弱いので、寒冷地では冬は室内で管理するか、霜よけが必要です。

苗の植えつけ
適期:4~5月
▼ 鉢植えで育てる
【用土】 赤玉土中粒:ピートモス:パーライト=2:1:1
【肥料】 元肥として緩効性化成肥料
  1. 鉢の大きさは、いまの苗が入っているものよりも、ひと回り大きなものを選びます。
  2. 鉢穴より少し大きめの鉢底ネットを、鉢穴の上に置きます。
  3. 鉢底石を、鉢の底が隠れる程度まで入れます。
  4. 鉢の深さの「3分の1」くらいまで土を入れて、苗を鉢の中心に置いてみます。
  5. 土の表面が鉢縁より1~2cmほど低くなるように、残りの土を入れて高さを調整します。
  6. たっぷりと水を与え、2~3日は半日陰に置いて苗を安定させた後、日当たりと風通しの良い場所に移動させます。
▼ 地植えで育てる
【場所】 日当たりと風通しがよく、水はけのよい場所
【株間】 15~20cm
  1. 苗を植える2週間くらい前に、あらかじめ苦土石灰で土壌を中和しておきます。堆肥や腐葉土を混ぜ、緩効性化成肥料を加えます。
  2. 植え穴をあけて根鉢をくずさないように置きます。
  3. 花壇の土の表面よりも「同程度~やや高く」なるように土で覆って、軽く根元を押さえて安定させます。
  4. 株元にたっぷりと水を与えます。

4.マツバギクの手入れ

水やり
肥料

元肥として、緩効性化成肥料を施します。

追肥として、生育中は月に1~2回、薄めた液肥を施します。

水やり
▼ 鉢植えの場合

マツバギクは多肉植物の一種なので、水やりは控えめにして、乾燥気味にします。土の表面が乾いてから1~2日後に与えましょう。

▼ 地植えの場合

植え付けのときにたっぷりと水を与えておけば、基本的に水やりの心配はありません。花壇に植えた植物は地中に広く根を張り、水分吸収効率がよくなっているので、自然に雨が降れば十分です。

花がら摘み

開花期間中に、咲き終わった花はひとつずつ丁寧に摘んでいきましょう。

しおれた花をそのまま放っておくと、養分が種を作るために使われるので、開花期が短くなってしまいます。

また、しおれた花は病害虫の原因になるので、落ちた花びらなどもこまめに拾って清潔に保つようにしましょう。

冬の管理

鉢植えの場合は、室内の日当たりのよい場所で管理します。

地植えの場合は、暖地以外であれば掘り上げて室内で管理するか、霜よけをします。

挿し芽
適期:9~10月が適期ですが、5月以降ならほぼ問題ありません。
  1. 新しい茎の先を10cmくらい切り取ります。この切り取った部分を「挿し穂」といいます。
  2. 挿し穂の下半分にある葉をつみとります。
  3. 土に挿す部分をカッターで「斜め」に切って、吸収効率を上げます。
  4. 切り口を、水の入った容器に1時間ほど浸けておきます。葉は水に浸けないようにします。
  5. 発根剤を切り口につけます。なければそのまま挿しても大丈夫です。
  6. 湿らせた赤玉土(小)かバーミキュライトに、深さ2~3cmで挿します。
  7. 静かにたっぷり水を与えます。
  8. 直射日光を避け、半日陰で管理します。用土が乾いたら水をやります。
  9. 少しずつ日に当てる時間を増やし、1ヶ月くらいしたら、手で軽く引っ張ってみます。抜けずに手応えがあれば発根しています。
  10. 発根したら丁寧に掘り出し、4号ポットに3本を目安に鉢上げします。
  11. 芽先が伸びはじめたら先端を摘心し、わき芽を伸ばして定植します。

5.マツバギクに発生する病気と害虫

病気と害虫

主な病気

病気はほとんど見られません。

主な害虫

アブラムシ

▼症状

緑色や黒色をした小さな虫が群がって大量に発生します。植物に寄生して汁液を吸うため、生育がそこなわれます。甘い分泌液を出し、これにアリが集まるためアリマキとも呼ばれます。また、ウイルスを媒介して多くの病気を誘発します。

▼発生時期

4~6月、9~10月がピーク

▼予防と対策

  • 日当たりと風通しをよくし、発見したらすぐにピンセットや割り箸などでつまんで捕殺します。
  • 反射光を嫌うので、アルミホイルを敷いておくと寄り付きにくくなります。
  • アブラムシに牛乳を直接吹きかけると窒息死します。
  • 殺虫剤には比較的弱いので、市販の薬剤で簡単に退治できます。

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