ディモルフォセカの育て方

1.ディモルフォセカの基本情報

ディモルフォセカについて見ていきましょう!

ディモルフォセカの基本情報
■科 目:キク科
■分 類:半耐寒性秋まき一年草
■原 産:南アフリカ
■学 名:Dimorphotheca
■別 名:アフリカキンセンカ
■花言葉:富、明快、誠実、変わらぬ愛
■開花期:3~6月

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2.ディモルフォセカの特徴

ディモルフォセカは南アフリカ原産で、強い日光と乾燥気味の土を好みます。

花は日が当たると開き、曇りの日や夜間には閉じる性質を持ちます。花径4cmほどの一重咲きで、花に日が当たるとシルクのような光沢が美しく輝きます。

ディモルフォセカは主に一年草タイプですが、近縁の多年草タイプとしてオステオスペルマムがあります。

育て方のポイント
  • 秋に種をまき、冬はフレームなどで管理して、春に植えつける。
  • 草丈が15㎝ほどのときに摘心をすると、わき芽が伸びてしっかりとした株になる。
  • 日当たりと風通しのよい場所を好む。
  • 水はけを好むので、乾かし気味に育てる。
  • 酸性土を嫌うので土に苦土石灰を混ぜて中和しておく。
  • アブラムシに注意する。

3.ディモルフォセカの育て方

育て方

種からの育て方

種まき概要
適  期:9月中旬~10月
発芽適温:15~25℃

種から育てた苗は、冬は凍らせないようにポットのままフレームなどで管理して、春に暖かくなってから植えつけます。

育苗箱に種をまく
(1) 育苗箱に種をまく
  1. 種まき用土を、容器の縁から2cmほどの深さまで入れます。
  2. 種が重ならないようにまいて、2mmほど覆土して、指で上から軽く押さえて種と土を密着させます。
(2) まき床を管理する

タネをまいた容器(まき床)は雨の当たらない、風通しのよい明るい日陰で管理します。発芽までは土を乾かさないようにします。

  • 透明なビニールなどをかぶせて湿気を保つようにします。
  • トレーや受け皿に水をため、鉢底穴から底面給水させます。
  • 上から霧吹きでたっぷりと水をやります。
(3) 発芽

発芽したら、すぐに覆いを外して徐々に日当たりのよい場所に移します。土の表面が乾いたら静かに水を与えます。

(4) 間引き

子葉が開いたら、密になっている部分の苗を引き抜いて、株間をあけるようにします。

一度だけで終わりではなく、隣の葉同士が触れ合ってきたら間引くようにして、最終的に必要な数だけの苗を残しましょう。

(5) 移植
  1. 本葉が2~3枚になったら、苗を丁寧に掘り上げ、培養土の入った3号ポットに移します。
  2. 水やりは、鉢底から水がしみ出すまで与えます。
  3. 2~3日は直射日光や風の当たらない半日陰で、乾燥に注意しながら管理します。
  4. 根が回ってきたら、定植したい場所に植えつけできます。

苗からの育て方

苗を購入する

春に出回るポット苗や鉢花を購入すると手軽に育てられます。

▼良いもの
・株がよく締まっている
・根元がしっかりしていてグラつかない
・葉色が濃く、葉数が多い、変色していない
・つぼみが多い
・間延びしていない

苗の植えつけ
適期:3~4月
鉢植えの場合
場所:日当たりと風通しのよい場所
 鉢:5号鉢に1株を目安
用土:赤玉土(中)4、腐葉土4、鹿沼土(中)2
元肥:緩効性化成肥料
  1. 鉢の大きさは、いまの苗が入っているものよりも、ひと回り大きなものを選びます。
  2. 鉢穴より少し大きめの鉢底ネットを、鉢穴の上に置きます。
  3. 鉢底石を、鉢の底が隠れる程度まで入れます。
  4. 鉢の深さの「3分の1」くらいまで土を入れて、根鉢をくずさないように苗を置きます。
  5. 土の表面が鉢縁より1~2cmほど低くなるように、残りの土を入れて高さを調整します。
  6. たっぷりと水を与え、2~3日は半日陰に置いて苗を安定させた後、日当たりと風通しの良い場所に移動させます。
地植えの場合
場所:日当たりと風通しがよく、水はけのよい場所
元肥:緩効性化成肥料
株間:25~30㎝
  1. 苗を植える2週間くらい前に、あらかじめ苦土石灰で土壌を中和しておきます。堆肥や腐葉土を混ぜ、緩効性化成肥料を加えます。
  2. 植え穴をあけて根鉢をくずさないように置きます。
  3. 花壇の土の表面よりも「やや高く」なるように土で覆って、軽く根元を押さえて安定させます。
  4. 株元にたっぷりと水を与えます。

4.ディモルフォセカの手入れ

水やり
摘心

草丈が15㎝ほどのときに摘心をしてやると、わき芽が伸びてしっかりとした株になります。

水やり
鉢植えの場合

▼水やりのタイミングは?

「土の表面がかなり乾いたら、たっぷりと」を目安にします。過湿を嫌うので、水のやりすぎに注意しましょう。

▼水やりの方法と注意点は?

花・葉・茎に水が直接かからないように、鉢土に静かに注ぐようにします。鉢底から余分な水が流れ出るまで、たっぷりと与えましょう。そうすることで、土中に溜まった老廃物や古い空気が押し出され、新しい空気が流れ込んで根の呼吸を促します。また、鉢皿の水は溜めずにこまめに捨てましょう。

▼水を与えすぎると根腐れの原因に

土がまだ湿っている状態で、やみくもに水を与え続けると、根が窒息を起こして枯れてしまいます。そこに腐敗菌がとりつくことで、ますます根の状態が悪化します。これが「根腐れ」です。

根腐れの状態では水を吸い上げることができないので、葉がしおれてきます。これを見て、まだ水が不足していると勘違いして水を与え続けると、回復不能になってしまいます。

地植えの場合

植え付けのときにたっぷりと水を与えておけば、基本的に水やりの心配はありません。花壇に植えた植物は地中に広く根を張り、水分吸収効率がよくなっているので、自然に雨が降れば十分です。

肥料

生育中は週1回、開花中は月1回、薄い液肥を控えめに与えます。チッソ分は控えるとよいでしょう。

花がら摘み

種を採種しない場合は、咲き終わった花はひとつずつ丁寧に摘んでいきましょう。

しおれた花をそのまま放っておくと、養分が種を作るために使われるので、開花期が短くなってしまいます。

また、しおれた花は病害虫の原因になるので、落ちた花びらなどもこまめに拾って清潔に保つようにしましょう。

5.ディモルフォセカに発生する病気と害虫

病気と害虫

主な病気

灰色かび病(ボトリチス病)

▼症状

花、つぼみ、葉、茎などが、水に染みたように柔らかくなって褐色します。症状が進むと、灰色のかびが全体に広がって腐ります。かびの胞子は空中に飛び散り、さまざまな植物に伝染します。

▼発生時期

真夏を除いて、早春~晩秋(3~8月、9~11月)

▼予防と対策

  • 普段から、花がらや枯れ葉をこまめに取り除きましょう。
  • 水やりは、葉や花に水がかからないように株元にやるようにしましょう。
  • 密植はしないで、風通しを良くして、蒸れを防ぎましょう。
  • いったん病気に侵された株はもとには戻らないので、侵された部分を見つけたらすぐに取り除きましょう。

主な害虫

アブラムシ

▼症状

緑色や黒色をした小さな虫が群がって大量に発生します。植物に寄生して汁液を吸うため、生育がそこなわれます。甘い分泌液を出し、これにアリが集まるためアリマキとも呼ばれます。また、ウイルスを媒介して多くの病気を誘発します。

▼発生時期

4~6月、9~10月がピーク

▼予防と対策

  • 日当たりと風通しをよくし、発見したらすぐにピンセットや割り箸などでつまんで捕殺します。
  • 反射光を嫌うので、アルミホイルを敷いておくと寄り付きにくくなります。
  • アブラムシに牛乳を直接吹きかけると窒息死します。
  • 殺虫剤には比較的弱いので、市販の薬剤で簡単に退治できます。

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