1.トルコギキョウの基本情報
トルコギキョウについて見ていきましょう!
■分 類:春・秋まき一年草/二年草
■原 産:北アメリカ中部
■学 名:Eustoma
■別 名:ユーストマ、リシアンサス
■花言葉:希望(白)、優美(桃)
■開花期:5~9月
トルコギキョウの鉢植えや苗が買えるお店
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花屋やネットで購入できます。
2.トルコギキョウの特徴
トルコギキョウは北アメリカを中心に、降雨量の少ない乾燥地帯に分布するリンドウ科です。
切り花用の高性種以外に、鉢花用の矮性種もあります。花色は年々増えていき、一重咲き・八重咲き・スプレー咲きなどがあり、早生、中生、晩生と開花期の幅も増えてきています。
トルコギキョウという名前は、花の形がトルコ人のターバンを連想させ、咲き方がキキョウに似ていることに由来しているようです。
- 日当たりと風通しのよい場所で育てる。
- 花に雨が当たると傷むので、雨の当たらない軒下かベランダに置くとよい。
- 夏は涼しい半日陰で育てる。
- 種を秋にまく場合、苗を凍らせないように、日当たりのよい室内やフレームで管理して、春になったら定植する。
- 花後に切り戻して追肥すれば、二番花を楽しめる。
3.トルコギキョウの育て方
種からの育て方
発芽適温:20℃前後
- 種がなるべく重ならないようにまきます。
- 好光性種子なので覆土はしないで、指で上から軽く押さえて種と土を密着させます。
タネをまいた容器(まき床)は雨の当たらない、風通しのよい明るい日陰で管理します。発芽までは土を乾かさないようにします。
- 透明なビニールなどをかぶせて湿気を保つ。
- トレーや受け皿に水をためて底面給水させる。
- 上から霧吹きでたっぷりと水をやる。
2~4週間ほどで発芽します。発芽したら、すぐに覆いを外して徐々に日当たりのよい場所に移します。土の表面が乾いたら静かに水を与えます。
子葉が開いたら、密になっている部分の苗を引き抜いて、株間をあけるようにします。
一度だけで終わりではなく、隣の葉同士が触れ合ってきたら間引くようにして、最終的に必要な数だけの苗を残しましょう。
- 本葉が2~3枚になったら、2号ポットに1本ずつ仮植します。
- 秋まきの場合、冬期は凍らせないように、日当たりのよい室内やフレームで管理します。
- 週に1回ほど液肥を与えながら苗を育て、生長に合わせて3号ポットに植え替えます。
- ポットの底に根が回ったら、根鉢を崩さずに定植したい場所に植えつけます。
苗からの育て方
4~5月頃に開花株が出回るので購入して育てると簡単です。
▼良いもの
・株元がしっかりしているもの
・茎が太くて、間延びしていないもの
・枝数が多いもの
・葉色、花色が鮮明なもの
・つぼみが沢山ついているもの
トルコギキョウは過湿を嫌い、雨に当たると花が傷むので、庭植えよりも鉢やプランターでの栽培のほうが管理しやすいです。
場所 | 雨の当たらない、日当たりと風通しのよい場所 |
用土 | 赤玉土(中)5、腐葉土3、酸度調整済みピートモス2の配合土など |
元肥 | 緩効性化成肥料 |
- 鉢穴より少し大きめの鉢底ネットを、鉢穴の上に置きます。
- 鉢底石を、鉢の底が隠れる程度まで入れます。
- 鉢の深さの「3分の1」くらいまで土を入れて、根鉢をくずさないように苗を置きます。
- 土の表面が鉢縁より1~2cmほど低くなるように、残りの土を入れて高さを調整します。
- たっぷりと水を与え、2~3日は半日陰に置いて苗を安定させた後、日当たりと風通しの良い場所に移動させます。
場所 | 日当たりと風通しのよい場所 |
土壌 | 水はけがよく、有機質に富む肥沃な土壌を好む |
元肥 | 緩効性化成肥料 |
株間 | 15~20㎝ |
- 苗を植える2週間くらい前から、あらかじめ苦土石灰で土壌を中和しておきます。堆肥や腐葉土を混ぜ、元肥として緩効性化成肥料を加えます。
- 植え穴をあけて根鉢をくずさないように置きます。
- 深植えしないように注意して、軽く根元を押さえて安定させます。
- 株元にたっぷりと水を与えます。
4.トルコギキョウの手入れ
▼水やりのタイミングは?
鉢土の表面が乾いたら、たっぷりと与えます。過湿と水切れには注意します。
▼水やりの方法と注意点は?
花・葉・茎に水が直接かからないように、鉢土に静かに注ぐようにします。鉢底から余分な水が流れ出るまで、たっぷりと与えましょう。そうすることで、土中に溜まった老廃物や古い空気が押し出され、新しい空気が流れ込んで根の呼吸を促します。また、鉢皿の水は溜めずにこまめに捨てましょう。
▼水を与えすぎると根腐れの原因に
土がまだ湿っている状態で、やみくもに水を与え続けると、根が窒息を起こして枯れてしまいます。そこに腐敗菌がとりつくことで、ますます根の状態が悪化します。これが「根腐れ」です。
根腐れの状態では水を吸い上げることができないので、葉がしおれてきます。これを見て、まだ水が不足していると勘違いして水を与え続けると、回復不能になってしまいます。
植え付けのときにたっぷりと水を与えておけば、基本的に水やりの心配はありません。花壇に植えた植物は地中に広く根を張り、水分吸収効率がよくなっているので、自然に雨が降れば十分です。
ただし、土が白っぽくなって完全に乾いているときや、雨だけでは補えないときなどは水やりが必要です。花・葉・茎に水が直接かからないように、静かに与えましょう。
生育中は2週間に1回くらい、薄めの液肥を与えます。
5~6月頃、伸びてきた花芽を摘心すると、わき芽が伸びて花数が増えます。
開花中に咲き終わった花はひとつずつ丁寧に摘んでいきましょう。
しおれた花をそのまま放っておくと、養分が種を作るために使われるので、開花期が短くなってしまいます。
また、しおれた花は病害虫の原因になるので、落ちた花びらなどもこまめに拾って清潔に保つようにしましょう。
花がいったん終わったら、草丈の1/2~1/3くらいまで切り戻して追肥すると、二番花を楽しめます。
5.トルコギキョウに発生する病気と害虫
主な病気
▼症状
花、つぼみ、葉、茎などが、水に染みたように柔らかくなって褐色します。症状が進むと、灰色のかびが全体に広がって腐ります。かびの胞子は空中に飛び散り、さまざまな植物に伝染します。
▼発生時期
真夏を除いて、早春~晩秋(3~8月、9~11月)
▼予防と対策
- 普段から、花がらや枯れ葉をこまめに取り除きましょう。
- 水やりは、葉や花に水がかからないように株元にやるようにしましょう。
- 密植はしないで、風通しを良くして、蒸れを防ぎましょう。
- いったん病気に侵された株はもとには戻らないので、侵された部分を見つけたらすぐに取り除きましょう。
主な害虫
▼症状
緑色や黒色をした小さな虫が群がって大量に発生します。植物に寄生して汁液を吸うため、生育がそこなわれます。甘い分泌液を出し、これにアリが集まるためアリマキとも呼ばれます。また、ウイルスを媒介して多くの病気を誘発します。
▼発生時期
4~6月、9~10月がピーク
▼予防と対策
- 日当たりと風通しをよくし、発見したらすぐにピンセットや割り箸などでつまんで捕殺します。
- 反射光を嫌うので、アルミホイルを敷いておくと寄り付きにくくなります。
- アブラムシに牛乳を直接吹きかけると窒息死します。
- 殺虫剤には比較的弱いので、市販の薬剤で簡単に退治できます。
▼症状
チョウやガの幼虫です。夜行性なので、昼間は土中などに潜み、夜間になると出てきて葉や花芽を食害します。
▼発生時期
3~6月、8~10月
▼予防と対策
- 成虫やサナギには薬剤の効果がうすくなるので、幼虫のうちに早期対策をします。
- 産卵のかたまりを見つけたら、孵化する前に除去します。
- 夜間に植物をチェックして、幼虫を見つけたら捕殺します。
- 成虫のチョウやガが飛んできて卵を産み付けるため、害虫忌避剤を散布します。
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