ツワブキの育て方

1.ツワブキの基本情報

ツワブキについて見ていきましょう!

ツワブキの基本情報
■科 目:キク科
■分 類:耐寒性多年草
■原 産:日本、台湾、中国南部
■学 名:Farfugium japonicum
■別 名:ツワ、ツヤブキ、イシブキ、イソブキ
■花言葉:謙譲、困難に負けない
■開花期:10~12月

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2.ツワブキの特徴

ツワブキは、日本、台湾、中国南部などに分布するキク科ツワブキ属の多年草で、海にごく近い海岸沿いに多く自生します。日本の気候によく合っており、古くから庭園の下草などに植えられています。

葉の表面にはツヤツヤとした光沢があり、葉のかたちがフキに似ていることから「ツヤブキ」と呼ばれ、それが訛って「ツワブキ」になったといわれています。葉に斑の入る品種もあり、カラーリーフとしても利用されます。

開花期は10~12月で、長く伸ばした花茎の先端に、径3~5cmの頭花を多数咲かせます。多くは黄色の一重咲きですが、八重咲きや丁字咲きの園芸品種もあり、花色もクリームホワイト、朱色、レモン色などがあります。

育て方のポイント
  • 半日蔭から明るい日陰で育てる。
  • 水はけのよい土を好む。
  • 直射日光に当てると葉焼けを起こすので、夏の西日は避ける。
  • 寒さには強いので、とくに防寒は必要ない。

3.ツワブキの育て方

育て方

苗からの育て方

苗の植えつけ
適期:4~5月、10~11月
鉢植えの場合
場所 半日蔭~明るい日陰(夏の西日は避ける)
用土 市販の草花用培養土
  1. 鉢底ネットを鉢穴の上に置き、鉢底石を薄く敷き詰めます。
  2. 鉢の深さの「3分の1」くらいまで土を入れて、根鉢をくずさないように苗を置きます。
  3. 土の表面が鉢縁より1~2cmほど低くなるように、残りの土を入れて高さを調整します。
  4. たっぷりと水を与え、2~3日は半日陰に置いて苗を安定させた後、日当たりと風通しの良い場所に移動させます。
地植えの場合
場所 半日蔭~明るい日陰(夏の西日は避ける)
土壌 腐葉土などの有機質がたっぷり入った水はけのよい土
  1. 苗を植える2週間くらい前から、土に堆肥や腐葉土を混ぜてよく耕しておきます。
  2. 植え穴をあけて根鉢をくずさないように置きます。
  3. 深植えしないように注意して、軽く押さえて安定させます。
  4. 株元にたっぷりと水を与えます。

4.ツワブキの手入れ

水やり
水やり
鉢植えの場合

▼水やりのタイミングは?

土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えます。

▼水やりの方法と注意点は?

鉢土に静かに注ぐようにします。鉢底から余分な水が流れ出るまで、たっぷりと与えましょう。そうすることで、土中に溜まった老廃物や古い空気が押し出され、新しい空気が流れ込んで根の呼吸を促します。また、鉢皿の水は溜めずにこまめに捨てましょう。

地植えの場合

植え付けのときにたっぷりと水を与えておけば、基本的に水やりの心配はありません。花壇に植えた植物は地中に広く根を張り、水分吸収効率がよくなっているので、自然に雨が降れば十分です。

ただし、土が白っぽくなって完全に乾いているときや、雨だけでは補えないときなどは水やりが必要です。

肥料

鉢植えなら、植えつけ時に緩効性化成肥料を与え、追肥として6月と10月に固形肥料を置き肥します。

庭植えなら、植えつけ時に堆肥や腐葉土をたっぷりと混ぜ込んでおけば、追肥はほとんど必要ありません。

花がら摘み

種を採取しない場合は、花が終わったら花茎を切り取ります。

また、しおれた花は病害虫の原因になるので、落ちた花びらなどもこまめに拾って清潔に保つようにしましょう。

植え替え
適期:4~5月、10~11月

鉢植えなら、毎年1回、ひと回り大きな鉢に植え替えるか、株分けを行います。

地植えなら、数年間は植えたままで構いません。

株分け
適期:4~5月、10~11月

植え替えと同時に株分けを行います。葉をなるべく2~3枚つけて、短いワサビ状をしている根茎を、自然に分かれる部分で分けて植えつけます。

5.ツワブキに発生する病気と害虫

病気と害虫
うどんこ病

▼症状

新芽や若葉、茎、花茎に、うどんの粉のような白いかびが発生します。やがて全面に広がり、侵された部分が縮れたり枯れたりします。

菌はその植物特有の病原菌で、ほかの植物にはつきません。

▼発生時期

高温多湿の5~7月、9~11月

▼予防と対策

  • 普段から通気性をよくしておきましょう。
  • チッソ肥料の与えすぎに注意して、カリ肥料を多めに与えます。
  • 発生初期なら比較的簡単に治せる病気なので、薬剤で対処します。
褐斑病

▼症状

糸状菌(カビの仲間)によって起こる病気で、葉に小さな褐色の病斑ができ、症状が進むと黒褐色の斑点が広がって葉が枯れたり落葉します。

▼発生時期

春から秋の多湿期

▼予防と対策

  • 予防するには、株間を広くとったり剪定をして風通しをよくしておきます。
  • 菌は患部や土壌中に生き残るので、侵された部分はすぐに取り除いてゴミとして処分します。
  • 土を専用の薬剤で殺菌します。

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