1.ゲラニウムの基本情報
ゲラニウムについて見ていきましょう!
■分 類:耐寒性多年草
■原 産:ヨーロッパ、東アジアなど
■学 名:Geranium
■別 名:フウロソウ
■花言葉:変わらぬ信頼、陽気
■開花期:5~7月
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2.ゲラニウムの特徴
ゲラニウムは、日本を含む世界各地に分布するフウロソウ科の多年草です。世界中の温帯地方に3,000種以上が自生していると言われます。
切れ込みのある葉をもち、細い茎の先に径2~5㎝程度の花を咲かせます。花色は、青、紫、ピンク、白など。
耐寒性はありますが、耐暑性に劣るので夏は半日陰で管理するか遮光するとよいでしょう。
- 日当たりと水はけのよい場所を好む。
- 夏の高温多湿に弱いので、風通しのよい半日陰で管理する。
- 花後の梅雨前に、草丈を半分くらいに切り戻して蒸れないようにする。
- 生育旺盛なので、株が混み合ってきたら、春か秋に植え替える。
3.ゲラニウムの育て方

苗からの育て方
春ごろにポット苗が出回るので購入して育てます。
▼良いもの
・株元がしっかりしているもの
・葉色がよく、黄変していないもの
・間延びしていないもの
・つぼみが沢山ついているもの
用土 | 水はけのよい土。 鹿沼土4、赤玉土4、軽石2の配合土など。 |
元肥 | 緩効性化成肥料 |
- 鉢穴より少し大きめの鉢底ネットを、鉢穴の上に置きます。
- 鉢底石を、鉢の底が隠れる程度まで入れます。
- 鉢の深さの「3分の1」くらいまで土を入れて、根鉢をくずさないように苗を置きます。
- 土の表面が鉢縁より1~2cmほど低くなるように、残りの土を入れて高さを調整します。
- たっぷりと水を与え、2~3日は半日陰に置いて苗を安定させた後、日当たりと風通しの良い場所に移動させます。
場所 | 日当たりと風通しのよい場所(夏は半日陰になる所) |
土壌 | 水はけのよい土を好む |
元肥 | 緩効性化成肥料 |
株間 | 20~30cm |
- 苗を植える2週間くらい前から、土に堆肥や腐葉土を混ぜてよく耕しておきます。
- 植え穴をあけて根鉢をくずさないように置きます。
- 深植えしないように注意して、軽く押さえて安定させます。
- 株元にたっぷりと水を与えます。
4.ゲラニウムの手入れ

▼水やりのタイミングは?
鉢土の表面が乾いたら、たっぷりと与えます。多湿が苦手なので、水の与えすぎには注意します。
▼水やりの方法と注意点は?
花・葉・茎に水が直接かからないように、鉢土に静かに注ぐようにします。鉢底から余分な水が流れ出るまで、たっぷりと与えましょう。そうすることで、土中に溜まった老廃物や古い空気が押し出され、新しい空気が流れ込んで根の呼吸を促します。また、鉢皿の水は溜めずにこまめに捨てましょう。
▼水を与えすぎると根腐れの原因に
土がまだ湿っている状態で、やみくもに水を与え続けると、根が窒息を起こして枯れてしまいます。そこに腐敗菌がとりつくことで、ますます根の状態が悪化します。これが「根腐れ」です。
根腐れの状態では水を吸い上げることができないので、葉がしおれてきます。これを見て、まだ水が不足していると勘違いして水を与え続けると、回復不能になってしまいます。
植え付けのときにたっぷりと水を与えておけば、基本的に水やりの心配はありません。花壇に植えた植物は地中に広く根を張り、水分吸収効率がよくなっているので、自然に雨が降れば十分です。
ただし、土が白っぽくなって完全に乾いているときや、雨だけでは補えないときなどは水やりが必要です。花・葉・茎に水が直接かからないように、静かに与えましょう。
春と秋の生育期に、緩効性の固形肥料を置き肥します。多肥の必要はありません。
開花中に咲き終わった花は、花茎の根元から切り取ります。
しおれた花をそのまま放っておくと、養分が種を作るために使われるので、開花期が短くなってしまいます。
また、しおれた花は病害虫の原因になるので、落ちた花びらなどもこまめに拾って清潔に保つようにしましょう。
花が一段落したら、梅雨前に草丈を半分くらいに切り戻して、蒸れないようにします。
高温多湿が苦手なので、夏は風通しのよい半日陰になるような場所で育てます。
寒さに強いので戸外で越冬できます。基本的には霜除け等の必要はありません。水やりは控えめにします。
根の生育が旺盛なので、株が混み合ってきたら、春か秋に掘り上げて植え替えましょう。鉢やプランターなら毎年1回、庭植えなら4~5年に1回が目安です。
株を掘り上げて、根を切らないように軽く土を落とし、古い根茎が自然に分かれている部分で1株に3~5芽がつくように切り分けます。
5.ゲラニウムに発生する病気と害虫

▼症状
緑色や黒色をした小さな虫が群がって大量に発生します。植物に寄生して汁液を吸うため、生育がそこなわれます。甘い分泌液を出し、これにアリが集まるためアリマキとも呼ばれます。また、ウイルスを媒介して多くの病気を誘発します。
▼発生時期
4~6月、9~10月がピーク
▼予防と対策
- 日当たりと風通しをよくし、発見したらすぐにピンセットや割り箸などでつまんで捕殺します。
- 反射光を嫌うので、アルミホイルを敷いておくと寄り付きにくくなります。
- アブラムシに牛乳を直接吹きかけると窒息死します。
- 殺虫剤には比較的弱いので、市販の薬剤で簡単に退治できます。
▼症状
肉眼では見えないほどの小さな虫で、葉裏に寄生して汁液を吸います。初期段階では白い斑点が残り、やがて白っぽいカスリ状が広がります。食害が進むと、花や葉の色があせて生育を阻害します。
▼発生時期
3~10月(夏の高温乾燥時に多発)
▼予防と対策
- 早期発見、早期防除が大切です。
- 水を嫌うので、潜んでいる葉裏から水を吹きかけて繁殖を抑えます。
- 高温乾燥を好むので、風通しをよくします。
- 専用の殺ダニ剤で対処します。
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