セントポーリアの育て方

1.セントポーリアの基本情報

セントポーリアについて見ていきましょう!

セントポーリアの基本情報
■科 目:イワタバコ科
■分 類:非耐寒性多年草
■原 産:東アフリカ
■学 名:Saintpaulia
■別 名:アフリカスミレ
■花言葉:小さな愛
■開花期:環境がよければ一年中咲く

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2.セントポーリアの特徴

セントポーリアは、よい環境を整えれば一年を通して花を咲かせてくれる多年草です。

蛍光灯などの光でも花を咲かせる陰生植物で、室内鉢花の代表種です。

東アフリカ原産とはいえ霧に包まれた冷涼な高原が故郷なので、直射日光が苦手で戸外に出すと葉焼けを起こしてしまいます。

その一方、暗すぎると花芽はできないので、鉢花の管理には注意が必要です。

育て方のポイント
  • 花つきの鉢花を求めて育てるのが一般的。
  • 一年を通してレースのカーテン越しにやわらかい日の光を当てる。
  • 冬は5℃以下になると枯れるので注意する。
  • 追肥は真夏と真冬以外に、月に1~2回与える。
  • 夏と冬は乾燥気味に管理する。
  • 株分け、葉挿しで増やすことができる。

3.セントポーリアの育て方

育て方
鉢花の選び方

花つきの鉢花が一年を通して出回っているので、それを育てるのが一般的です。

■良いもの
・株が締まっていて、全体にバランスがよい
・つぼみや葉数が多く、葉に厚みとツヤがある

■悪いもの
・葉にシミがあったり、変色している
・茎が弱々しく、間延びしている

栽培環境

よい環境を整えれば一年中花を咲かせますが、光、温度、湿度に敏感なので管理には注意が必要です。

陰生植物のため直射日光を嫌うので、一年を通してレースのカーテン越しにやわらかい日の光を当てます。

適温は15~25℃です。冬は10℃以上で冬越しできますが、5℃以下では枯れるので注意しましょう。

湿度は50~60%を保つようにします。ときどき霧吹きで室内を過湿するとよいでしょう。

肥料

3~6月と9~11月に、セントポーリア専用液肥を月に1~2回ほど与えます。

真夏と真冬には与えません。

水やり
鉢植えの場合

▼水やりのタイミングは?

「土の表面が乾いたら、たっぷりと」を目安にします。
夏と冬は乾燥気味にします。

▼水やりの方法と注意点は?

花・葉・茎に水が直接かからないように、鉢土に静かに注ぐようにします。鉢底から余分な水が流れ出るまで、たっぷりと与えましょう。そうすることで、土中に溜まった老廃物や古い空気が押し出され、新しい空気が流れ込んで根の呼吸を促します。また、鉢皿の水は溜めずにこまめに捨てましょう。

▼水を与えすぎると根腐れの原因に

土がまだ湿っている状態で、やみくもに水を与え続けると、根が窒息を起こして枯れてしまいます。そこに腐敗菌がとりつくことで、ますます根の状態が悪化します。これが「根腐れ」です。

根腐れの状態では水を吸い上げることができないので、葉がしおれてきます。これを見て、まだ水が不足していると勘違いして水を与え続けると、回復不能になってしまいます。

4.セントポーリアの手入れ

水やり
花がら摘み

開花期間中に、咲き終わった花はひとつずつ丁寧に摘んでいきましょう。

しおれた花をそのまま放っておくと、養分が種を作るために使われるので、開花期が短くなってしまいます。

また、しおれた花は病害虫の原因になるので、落ちた花びらなどもこまめに拾って清潔に保つようにしましょう。

植え替え/株分け
適期:4~5月、10~11月

花が咲かなくなった株は、株分けして植え替えましょう。

  1. 鉢から株を掘り上げて、古い用土を落とします。
  2. なるべく根を切らないように1芽ずつに分け、下葉は取ります。
  3. 新しい培養土に植え替えたら、水をたっぷり与えます。
葉挿し
適期:4~5月
  1. 元気のよい若い葉を選んで、葉柄を1~2cmつけたまま摘み取ります。
  2. バーミキュライトなどの清潔な土に、葉のつけ根が隠れるくらいまで挿して、水を与えます。
  3. 2~3ヶ月ほどで子株が出るので、4~5ヶ月後に根が育ったら2~3号鉢に植えつけます。

5.セントポーリアに発生する病気と害虫

病気と害虫

主な病気

灰色かび病(ボトリチス病)

▼症状

花、つぼみ、葉、茎などが、水に染みたように柔らかくなって褐色します。症状が進むと、灰色のかびが全体に広がって腐ります。かびの胞子は空中に飛び散り、さまざまな植物に伝染します。

▼発生時期

真夏を除いて、早春~晩秋(3~8月、9~11月)

▼予防と対策

  • 普段から、花がらや枯れ葉をこまめに取り除きましょう。
  • 水やりは、葉や花に水がかからないように株元にやるようにしましょう。
  • 密植はしないで、風通しを良くして、蒸れを防ぎましょう。
  • いったん病気に侵された株はもとには戻らないので、侵された部分を見つけたらすぐに取り除きましょう。

主な害虫

アブラムシ

▼症状

緑色や黒色をした小さな虫が群がって大量に発生します。植物に寄生して汁液を吸うため、生育がそこなわれます。甘い分泌液を出し、これにアリが集まるためアリマキとも呼ばれます。また、ウイルスを媒介して多くの病気を誘発します。

▼発生時期

4~6月、9~10月がピーク

▼予防と対策

  • 日当たりと風通しをよくし、発見したらすぐにピンセットや割り箸などでつまんで捕殺します。
  • 反射光を嫌うので、アルミホイルを敷いておくと寄り付きにくくなります。
  • アブラムシに牛乳を直接吹きかけると窒息死します。
  • 殺虫剤には比較的弱いので、市販の薬剤で簡単に退治できます。
ハダニ

▼症状

肉眼では見えないほどの小さな虫で、葉裏に寄生して汁液を吸います。初期段階では白い斑点が残り、やがて白っぽいカスリ状が広がります。食害が進むと、花や葉の色があせて生育を阻害します。

▼発生時期

3~10月(夏の高温乾燥時に多発)

▼予防と対策

  • 早期発見、早期防除が大切です。
  • 水を嫌うので、潜んでいる葉裏から水を吹きかけて繁殖を抑えます。
  • 高温乾燥を好むので、風通しをよくします。
  • 専用の殺ダニ剤で対処します。

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