キルタンサスの育て方

1.キルタンサスの基本情報

キルタンサスについて見ていきましょう!

キルタンサスの基本情報
■科 目:ヒガンバナ科
■分 類:半耐寒性秋植え球根
■原 産:南アフリカ
■学 名:Cyrtanthus
■別 名:フエフキスイセン、ファイアーリリー
■花言葉:屈折した魅力、恥ずかしがりや、ロマンティック
■開花期:12~2月(冬咲き種)

キルタンサスの鉢植えや苗が買えるお店

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花屋やネットで購入できます。

2.キルタンサスの特徴

キルタンサスの代表種として、冬咲き種の「マッケニー」と、夏咲き種の「サングイネウス」があります。

ここでは、種類が多いキルタンサスの中で最も一般的である、冬咲き種の「マッケニー」の育て方を記載します。

育て方のポイント
  • 球根は2/3が埋まるくらいの浅植えにする。
  • 霜が当たらない日当たりのよい場所で育てる。
  • 夏の休眠期は、雨の当たらない涼しい半日陰で、乾燥気味に管理する。
  • 水はけがよければ、やせ地でも育つ。
  • 病害虫に比較的強い。

3.キルタンサスの育て方

育て方

球根からの育て方

球根の植えつけ
適期:9~10月

関東以西の霜が降りない暖地であれば、庭植えも可能です。

鉢植えの場合
5号鉢に5球が目安
用土 水はけのよいものであれば特に選ばない。
赤玉土5、腐葉土2、燻炭3の配合土など。
元肥 緩効性化成肥料
  1. 鉢穴より少し大きめの鉢底ネットを穴の上に置きます。
  2. 鉢底石を均等に薄く敷きます。
  3. 用土を入れます。土の表面が鉢縁より1~2cmほど低くなるように高さを調整します。
  4. 球根は2/3が埋まるくらいの浅植えにします。
  5. 鉢底から水が出るまで、土にたっぷりと水を与えます。
地植えの場合
場所 霜が当たらない日当たりのよい場所
土壌 水はけのよい土
元肥 緩効性化成肥料
  1. 球根を植える2週間くらい前から、土に堆肥や腐葉土を混ぜてよく耕しておきます。
  2. 10~15cm間隔で、球根の2/3が埋まるくらいの浅植えにします。
  3. 土にたっぷりと水を与えます。

4.キルタンサスの手入れ

水やり
鉢植えの管理場所
冬の開花期

日当たりのよい場所で育てます。マイナス2~3℃くらいまでなら耐えられますが、霜の当たらないところで育てたほうが安全です。

夏の休眠期

雨の当たらない涼しい半日陰に置いて、水やりは控えめにして乾燥気味に管理します。

水やり
鉢植えの場合

▼水やりのタイミングは?

「鉢土の表面が乾いたら、たっぷりと」を目安にします。水切れには注意しますが、水を与えすぎると過湿によって球根が腐ってしまいます。夏は休眠期に入るので、水やりは控えめにして乾燥気味に管理します。

▼水やりの方法と注意点は?

花・葉・茎に水が直接かからないように、鉢土に静かに注ぐようにします。鉢底から余分な水が流れ出るまで、たっぷりと与えましょう。そうすることで、土中に溜まった老廃物や古い空気が押し出され、新しい空気が流れ込んで根の呼吸を促します。また、鉢皿の水は溜めずにこまめに捨てましょう。

▼水を与えすぎると根腐れの原因に

土がまだ湿っている状態で、やみくもに水を与え続けると、根が窒息を起こして枯れてしまいます。そこに腐敗菌がとりつくことで、ますます根の状態が悪化します。これが「根腐れ」です。

根腐れの状態では水を吸い上げることができないので、葉がしおれてきます。これを見て、まだ水が不足していると勘違いして水を与え続けると、回復不能になってしまいます。

地植えの場合

植え付けのときにたっぷりと水を与えておけば、基本的に水やりの心配はありません。花壇に植えた植物は地中に広く根を張り、水分吸収効率がよくなっているので、自然に雨が降れば十分です。

ただし、土が白っぽくなって完全に乾いているときや、雨だけでは補えないときなどは水やりが必要です。花・葉・茎に水が直接かからないように、静かに与えましょう。

追肥

追肥はしなくても育ちますが、生育に合わせて、春と秋に薄い液肥を数回施してもよいでしょう。

花がら摘み

花が咲き終わったら、花梗のつけ根からひとつずつ抜き取ります。すべての花が咲き終わった花茎は、根元から切り取ります。

しおれた花をそのまま放っておくと、養分が種を作るために使われるので、開花期が短くなってしまいます。

また、しおれた花は病害虫の原因になるので、落ちた花びらなどもこまめに拾って清潔に保つようにしましょう。

植え替え
適期:9~10月

鉢植えは2~3年に1回、庭植えは4~5年に1回を目安に植え替えます。

球根は自然に分球してよく増えるので、混み合ってきたら掘り上げて、新しい用土で植え替えます。

5.キルタンサスに発生する病気と害虫

病気と害虫
ハダニ

▼症状

肉眼では見えないほどの小さな虫で、葉裏に寄生して汁液を吸います。初期段階では白い斑点が残り、やがて白っぽいカスリ状が広がります。食害が進むと、花や葉の色があせて生育を阻害します。

▼発生時期

3~10月(夏の高温乾燥時に多発)

▼予防と対策

  • 早期発見、早期防除が大切です。
  • 水を嫌うので、潜んでいる葉裏から水を吹きかけて繁殖を抑えます。
  • 高温乾燥を好むので、風通しをよくします。
  • 専用の殺ダニ剤で対処します。

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